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お決まりの日々?

モモの節句でございます。

ギネ(ネギではない) ♯7

番組開始後25分から見た。

原告側弁護士は、ああいうタイプが多いのか?
私が傍聴に行ったのも、こんな感じの人だった。
ここまでわかりやすくイヤミじゃなかったけれどね。反感をもたせたら不利だから。

教科書を特殊な、だからこそ治療が難しい例に、安易に当てはめて、
上から目線でお前の罪だ、と被告医師に正義の判決を下すと
「おまえは罪人だ。こちらは証拠を握っているんだ。潔く認めろ」と
勝ち誇り勢いよくぶつける。
それは違う、と理屈を揃えて反論されると、
なかったことのようにすっと逃げて、こちらが本題とばかりに、
「誠意が感じられない」の感情論に持ってくる。

ドラマの裁判では、
死んだ妊婦、そして娘と新生児が、血が固まりにくいフォン・ヴィルブランド病(病名でこられる方が多いので、メルクマニュアルの当該箇所へのリンクをつけました)であることがわかって、
原告の夫は、子供達の治療をすることを引き換えに条件に告訴を取り下げる。
医師に過失がないのなら、なくなった妊婦への補償がおりないよね、と
産婦人科教授は、医師の過失の有無に関わらない無過失補償制度の必然性を
医局員の前で話し、
……さて、現状の話では問題がある「無過失補償制度」へ
視聴者の関心を持っていくのかな、と思えば、
一話の半分も費やさないまま裁判の話ごと終了。

教授は愛人であった病院付弁護士(刺青が入るような世界から
弁護士に転職した)と彼女の妊娠発覚を機に入籍したが、
幸せ妊婦生活を送っていた彼女に、急に卵巣がん、
それもかなり進行しているものが見つかってまあ大変(次回予告の感じから)、
と簡単に説明できない話を取り扱いながら、どんどん新ネタを入れ込むから、
取り散らかし状態が拡大するだけで、何を訴えたいのかわからない。
私の勝手なイメージでは、
パチンコ大フィーバーで玉がどんどんあふれ出てきて床に散乱している、
その常にない状況にますます興奮、大興奮。
(パチンコ知らないのにすみません)

色々な事件がおこる産婦人科はドラマティーック、をやりたいのなら、
せめて研修医君を巡る恋の鞘当、とか、医局長のホモ疑惑でウフフなんて
重要性の低いものは割愛すべきだと思う。

これで原作つきだというのだから、恐れ入る。
評価が高い原作が、このような散漫な構成にはなっているとは思いがたく、
今回原作本プレゼント企画がついていたが、
原作よりも面白いものを作りました、という脚本家が思っているのなら、
……いや、インタビューを読む限りは思っているのであろう、
私の好みからは遠い。
ノーフォールト(上)(ハヤカワ文庫JA)ノーフォールト(上)(ハヤカワ文庫JA)
(2009/09/05)
岡井 崇

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amazonにあった、本の紹介。

城南大学病院に勤める女性産科医・柊奈智は、深夜の当直で容態が急変した妊婦に緊急帝王切開手術を行なう。ギリギリの判断が幸いし、子供は無事に生を受けた。だが喜びもつかの間、数日後に原因不明の出血が母親を襲う。医師たちの懸命の治療の甲斐もなく、出血の原因がわからないまま、母親は死亡してしまった。患者を救えなかったことでショックを受ける奈智。だが、それは、さらなる試練の始まりに過ぎなかった……

患者の遺族から訴訟を起こされた奈智を待ち受けていたのは、過酷な現実だった。裁判の焦点は、患者の死亡原因が奈智の医療ミスだったかどうかに集中し、患者側の弁護士から執拗な追及を受けた奈智は、ついに精神のバランスを失ってしまう。いっぽう、同僚の医師たちは懸命に原因の究明を行なうが……緊急手術、医療事故、裁判、そして苛酷な勤務@@現役の医師が医療の危機の実態を描き出す、感動のヒューマン・ドラマ!

原作の主人公は、過酷な勤務に加え、
医療ミスではないのに裁判にかけられ責め苛まれ、
心身ともに疲れ果てた結果、精神が壊れていくまじめな医師であるように伺える。
ドラマの主人公は、裁判で精神のバランスを崩したのではなく、
母が自分を出産するときに死んだショックで死を受け入れられない、
且つ、育ての親のもので「親の愛情」を感じられなかったため精神が子供のままであり、
子供っぽい全能感と根拠のない正義感(母親は死んではダメ、自分が受け入れられないから。
それを邪魔するやつらは敵)を振りかざす、精神的に極めて不安定な危険な医師である。
ゆえに、患者が死ぬ、と思った瞬間に理性が吹っ飛び暴走してしまう、という設定に思えた。


大きな事件が起こらないと、気持ちが動かない人もいる。
日常のほんの些細な、おそらくは見逃してしまうようなことに、
衝撃を受け、人生とはなんぞや、と猛省する作家もいる。
私は後者の作品を今読んでいるのだが、彼女の言葉は、
どの言葉にも書き手の言葉が重く詰まっていて、
覚悟がないと読めない重さがある。


この回は第7回で、あと2回で終わるそうです。
裁判は山場にならなかったし、死期を早めても子供を生みたい!と願う
弁護士(彼女の設定はドラマオリジナルらしい)の気持ちに、
『ギネの女たち』がそれぞれに強く意見をぶつけ合い、
夫である産婦人科教授も「僕としては」と希望をいい、
結局は彼女の意思が尊重される結末になるだろうから、
「私のお産」のイメージを大切にする風潮の後押しドラマになるような気がします。
(お産には危険がつきものであることを教え、
 産科医の善意に頼る現状では破綻するよ、という問題提議ドラマではなくて)

裁判の部分は「前フリ」だったのかい。

原告夫の子供達は、亡くなった母親が、死を通じて、
凝固系の検査か、出血する状況がないと、
まずわからない病気であるということを教えてくれたようなものだ。
(もし、将来抜歯するようなことがあれば、どうなった?)
主人公女医の子供に敵意を向けていた彼女は、この後も、
医師を「母を殺した」敵として憎んでいくのだろうか?

何話だったか忘れたけれど、日本語が母国語でなく、保険にも入っておらず、
もちろん検診も受けていない妊婦に対しても、
救急車を呼べばタダで大学病院に連れて行ってもらえ、
お金がないからといって治療が受けられないわけでも、
治療が制限されるわけでもなく、お金を払っている人同様の
治療を受けられたというエピソードがありましたな。

そういうことが現在問題になっていることは事実だけれど、
それで検診を受けており、治療費を踏み倒すことなんて考えない
まともな妊婦さんが、受けられるはずの医療を制限されているところまでは
踏み込んで書かれていなかった、少なくても印象に残るようにはかかれてなく、
問題の妊婦が、恋の鞘当ゲームでもスポットライトを浴びている
メインキャラクターの研修医先生とわーわーとやり取りしたシーンが
印象に残っています。

あとどんな状況でも、病院にきたら、医療スタッフは自分のために走り回って、
睡眠時間なんて二の次で、研修医は色恋の鞘当をやっているかもしれないけれど、
中堅以上は尽くしてくれることが伝わりました。
それでも大丈夫、スタッフが減っても、
女同士の飲み会でぶちまけ大会をやるぐらいの余裕はまだあるということも。
(現状を伝え聞くものとしては、へそで茶を沸かしそうですが)

脚本家先生が「ドラマティック!」と思ったシーンを詰め込み、
それではまだ感動に足らない、
と、暴力団と関係があったような過去から一転、弁護士になった女性と
教授のラブロマンスに加え、彼女が進行ガンの患者であり妊婦であるという
選択を迫られる状況を作らないと、ドラマにならないなって、
原作は素材としてみても、ずいぶんと軽く見られたものだと残念に思います。

病名で検索するとこの記事に当たるようで、その部分にメルクマニュアルの
リンクをつけました。
全9回のドラマで、裁判にまでなった病気だというのに
(救急を受けなければ子宮をとらなくてもすんだであろう、女子高校生との
 ダブル裁判になるかと思えば、そちらはあっさりとおさまった)、
ドラマ内の描写ではどんな病気か視聴者に伝わらなかったのでしょう。
そういうことを、ちょっとしたエピソードを入れて、それは娘の診察のシーンで
血液内科医師に語らせるなどという安易で直接的なものでいい、入れておけば、
伝わったと思いますよ。
有名であることと、実力があることは一致しないのだなあ。

最近、これは森本薫さんか岸田国志さんか、どちらと思うかと
ラジオドラマの脚本を見せられました。
それは森本さんの手によるものかと思いました。
登場人物は二人。そこに駅の人が一人加わるだけ。
台詞だけで進むドラマですが、気持ちも情景も全てが記されていました。
昔のものでも良いものはよくて、
そのよさを認め、そこから学ぶ謙虚さが必要ではないかと、
『ギネ』を見て感じました。



読売オンラインの小町peopleにあった脚本家へのインタビュー

(1)より

Q.原作は、過失の有無を問わずに医療事故を補償する「無過失補償制度」の必要性を訴えていて、今年1月から脳性まひを対象に制度がスタートしました。ただ、原作とは、タイトルも、ストーリーも違いますね。

A.4~7話(11月4、11、18、25日)あたりで、原作に基づいた医療訴訟を取り上げていますが、それ以外は私のオリジナルです。タイトルは、原作の「ノーフォールト」は「過失がない」という意味ですが、ドラマとしてはイメージが合わない。たまたま知り合いの医師から、「医者の間では、産婦人科医のことをギネって呼ぶんだ」と聞いて、「あっ、それで行こう」と。婦人科医を指すギネコロジストの俗称です

原作の訴えたいところは取り上げはしたけれど、すぐに教授の恋人、妊婦でるるん中から血を流れ救急車搬送、という事件が起こり、流れてしまいましたね。
あの中国人妊婦もオリジナルだったのか~。
ドラマとしては、医師に過失がないと、世間とイメージが合わない、
患者が死んだら医者のせい、というほうに持って行きたかったのだろうなあ。
今回のフォン・ヴィルブランド病も、どうして検査でわからなかったの?
(一人目は経膣分娩で、子宮の収縮によって止血したのではと説明があったが)、
ドラマで遺伝子解析をしたという絵を見せられても、
フォン・ビルブランド病の検査をすべき、など、意見が出そうだ。
メルクマニュアルを見ていただければ、妊娠時に病気は酷くなり、
また疑陽性もあるので、そうすんなりとはんめいするものではないとわかると思う。
同じページに「原作の主人公は、けなげに一生懸命働く女医」と脚本化がコメントしているが、
それでは「ノーフォルト」に繋がり、「ドラマとしてのイメージに合わない」、
世間が想定している「人殺し」医師像に結びつかない。だから、
トラウマを抱えて精神的に極めて脆い、エキセントリックな医師にした、と。
(2)より

Q.このドラマがきっかけで産科医療がよくなるといいですね。

A.産婦人科崩壊の現状は、一つのドラマで一気に変わるほど甘くはありません。しかし、政権も代わったことですし、少しずついい方向に行ってくれるといいなと、心から願っています。

それは無理です。
開業助産師は優遇しても、開業産科医は減らす方向に向かってます。
レンホー。スペシャルショーな事業仕分けで大学への研究費も断たれては、
大学院生も残りません。医学部定員1.5倍も全然形になっていません。
現状でそれをもってこられても、金は出さない人も出さない何とかやれでは
現場は潰れます。
移民推奨で、子沢山の国の方がやってくると、産科の需要も更に増えます。
移民の家族も、高齢になれば、世界一と評価を受けている日本の医療
(しかも格安)を受けたいとやってくるでしょう。婦人科の需要も増えます。
11月5日になって何を言っているのやら、と呆れます。

また修羅場の現場を見た感想が、
「命を助けたい、というのは人間の本能なんだと感じました」って。
「新しい命の誕生は、どんな激務も乗り越える感動なんです」。
本能だから、やらしておけばいい、激務でも感動をもらっているのだから、
援助不要に思えて、このドラマで「無過失補償制度」を知る人が増えて欲しいと、
激務の中、全面協力された原作者を教授と抱くチームが、
時間と体力と情熱を捻出したと思うと、非常にがっかりしました。
相手を見極めて力は貸すべき。外交でもそうだけれど。

(3)より

Q.このドラマを通じて、産科医療が少しでもよくなるようにと期待したいです。

A.繰り返しになりますが、社会的意義のあるドラマではありますが、啓蒙のためにやっているわけではありません。様々な矛盾を抱えて生きる人々のささやかな応援歌になることが、私の願いです。でも、最後まで見ていただければ、産婦人科医の仕事は素晴らしい、と思っていただけると思いますし、産婦人科医をめざす人が増えるといいなとも思っています。(おわり)

ドラマからは、婦人科は若くして死と直面する人もいるから、人格者である必要があるけれど、
産科は体力があればエキセントリックでも二股男でもOK、
ナースステーションは恋の駆け引きの現場で、
産科の医局員は人の陰口が生きがい、
教授は顧問弁護士に手を出す男。
子宮温存とインフォームド・コンセントをとっていたが、
病院の都合で血液が足らなくなった結果、子宮を取ってしまった場合も責められないし、
裁判があるけどなんとかなるもんだ、と伝わりました。
(脚本家の「哲学」が込められたキメ台詞を言うときは善人モードに変わる)

産科医師も人間なのに、

本当にタフだなあ、と思います。「きのうも寝てない」とか、「これから病院に戻る」とかいいながら、立ちっぱなしで指導してくださいます。産科医はどこでも寝られなきゃだめなんだそうですよ。

で済ましてしまう。
それは、原作者を中心としたチームが、
「無過失補償制度」にかけた思いが強いから、
テレビドラマを通じて知って欲しいと強く願っているから、
「大野病院事件」のように医師にミスがなくても、刑事裁判にかけられてしまう
現状を変えたいと祈っているから、その思いの強さが彼らを動かしているからで、
超人なわけではない。同じインタビュー内で、
本能に従って行動している産科医は57~58歳で亡くなることも多いと書きながら、
よく「タフ」の一言で済ますことが出来るものだと思う。
その鈍感力ゆえ、協力してくれる相手の原作を、独自の解釈で、
事件がドンドン起こってあわただしいことがドラマティックというドラマの
素材の一つにできるのだろう。

後2話で産婦人科を目指したくなるぐらいに素晴らしい話になるようなので、
見てから感想を書こうと思います。

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たまり(ょ)

Author:たまり(ょ)
『マイメロ』の柊恵一さん中心感想や、奈良大淀病院事件の傍聴記録を書いていました。

現在は、感想や日記を時々。
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