FC2ブログ

お決まりの日々?

モモの節句でございます。

大淀町裁判に行ってきました(その2)(大淀事件35-2) 

損害賠償請求事件(大淀町事件) 平成19年(ワ)第5886号 の判決文です。

傍聴メモから記憶を頼りに、言葉を埋めているので、原文とは相違があると思います。
聞き取れていないところもあります。



1)主文
1.原告らの各請求は棄却する
2.訴訟費用は原告負担とする


2)理由

1.事案の概要
  原告は「M香さんが妊娠中、大淀病院産婦人科に入院中、脳内出血が生じたところ、
 大淀病院産婦人科医のM医師が子癇と誤診し、
 頭部CTを実施せず速やかに高次医療機関に転送する義務を怠った結果、
 脳内出血によりM香さんが死亡した」と主張し、
 被告らに対し、不法行為よる損害賠償を請求した事案である。


2.臨床経過

7日     M香さん大淀病院に入院。
8日午前
 0:00頃 M香さんより頭痛の訴え
 0:14頃 意識消失
     →M医師診察=血圧、呼吸に問題なし。内科T医師にコンサルト、
     →T医師診察=失神している。経過観察と助言
 1:37頃 血圧上昇、痙攣発作
 1:50頃 →M医師、奈良県立医大に電話で母体搬送を依頼
 3:49頃 ・大淀病院から救急車を呼ぶ
 3:54頃 ・救急車が大淀病院に到着、待機
 4:30頃 呼吸困難
     →気管内挿管
 4:49頃 ・国立循環器病センターへの搬送開始
 5:47頃 ・国立循環器病センターへ到着 
 7:55頃 ・国立循環器病センターで、開頭血腫除去術と帝王切開術が開始
 8:04頃 原告S太くんが生まれる
 10:00頃 手術終了
16日   M香さん死亡(術後8日目)


3.争点に対する判断
 ①臨床経過
 ②大淀病院医師の過失
 ③因果関係

①臨床経過
・8日0:00頃、突然の頭痛、嘔吐、血圧上昇があった。
 →この時点で激しい出血が右脳にあったと認めることができる
・0:14頃、突然の意識消失。刺激しても意識回復しない。
 →この時点でかなりの量の出血が中脳まで。脳ヘルニアが進行している状態と考える。
・1:37頃、痙攣発作
 →除脳硬直であると考えられる。
 したがって、この時点で、中脳・橋が両側性に傷害されていることになる。
・1:50頃、瞳孔散大、対光反射:右消失、左わずか 
 →右側脳室のヘルニアは完成、
  左側脳室のヘルニアは進行中だが、完成していない、と考えられる。
・2:00頃、瞳孔散大に加え、過換気で呼吸障害も起こっていると考えられる。
 このような状態では、脳ヘルニアの進行は通常、非可逆的である。
 救命不可能とはいえないが、
 午前0:00頃の出血で、2:00頃には瞳孔散大であった
 M香さんの病態の進行は急激であり、
 2:00頃から数十分以内に開頭手術を行わないと救命不可能である。


②大淀病院医師の過失

 原告らは「M香さんが0:14頃意識消失して、意識回復しなかったのだから、
速やかに頭CT検査などを行うべきであったのに、その義務を怠ったゆえに、
脳出血の診断が遅れ、脳圧降下剤の投与もされなかった」と主張する。


 M香さんの出血は0:00頃に始まったと考えられるので、
0:14頃に頭CTなどをすれば、何らかの所見が得られた可能性は高い。
 しかし、検査の患者への負担などを考えると、検査は何らかの疾患を疑ったときに
行うべきである。この時点でM香さんは意識障害はあるが、血圧・脈拍などの
全身状態に問題は無かったのだから、M医師らが経過観察としたことを、
不適切であったということはできない。
 心因性意識発作は30分以内で回復する。ゆえに、30分以上意識消失が続くならば、
脳に何らかの異常が生じていることを疑わせる。1:37には除脳硬直がおきているので、
M香さんの脳に異常が生じていて、そのことは容易に診断できたと言える。

 問題となるのは、
原告の主張する「CT検査をしなかったゆえに脳出血の診断が遅れ、
脳圧降下剤を投与する機会を逸した」ことが過失といえるかである。
 1:37の時点で、脳に何らかの異常が生じていることを認識することは可能であり、
脳CTを実施すべき。しかし、M医師は1:37の時点で、一刻を争う事態だと判断し、
CT検査にかかる時間を考慮すると、高次医療機関への搬送を優先しようと
直ちに奈良県立医大に電話しているのだから、M医師の対応は不適切ではない。
 結果的には、国立循環器病センターへの搬送開始は4:49なので、
CT検査準備に40~50分かかる大淀病院でも、搬送前に脳CTを撮ることはできた。
脳の異常が発見され、脳圧降下剤が投与された可能性は否定できない。
 しかし、M医師のそれまでの経験では、搬送先決定までかかる時間は
一時間程度であるので、CT検査を実施すれば、
検査中に搬送先が決まる可能性は高く、検査が搬送の妨げになるとも考えられる。
M医師の判断は充分な合理性を有している。
 CT検査はきわめて有用だが、検査中に不慮の事故が起こることもある。
搬送先の病院に検査を任せたM医師の判断が不適切であったとはいえない。


 原告らは「M香さんが意識消失した0:14から数分経過したところで、脳CT検査をしていれば、
1:00までには脳出血の存在が明らかになり、脳外科救急病院は数多くあるのだから、
搬送先を見つけることは困難ではなく、より早期に治療を受けられた」と主張している。


 しかし、脳CTを行い、脳内出血の診断ができても、
現に分娩進行中であるから、産婦人科医師の緊急処置が必須であることには
変わりはない。子癇の疑いで搬送先を探すより、より容易であったとは言いがたい。


③因果関係

 このようにM医師に過失を認めることはできない。

 しかし、M医師らがもっとも適切な処置を取れたと仮定して、因果関係を検討する。

・0:14頃に、脳内出血の診断は無理なので、経過観察としたことは相応。
・心因性意識消失は30分以内なので、0:14頃から30分経過した時点で再び診察し、
 意識が戻っていないことから、脳に何らかの異常が生じていると判断し、
 速やかに搬送先を探し始めるというのが、大淀病院が取りえた最善の措置である。
・0:14から30分余後の0:50頃に搬送先を探し始めたと仮定すると、
 ここから先は、全く仮定の話であるが、
 M医師は奈良県立医大に電話したと思われる。
・さらに、奈良県立医大にその時点で、たまたま受け入れ可能であったと仮定する。
 その場合直ちに搬送準備を始めても、搬送には30分程度はかかり、
 救急車の出動要請もあるので、奈良県立医大到着は1:30頃になると考えられる。
・人的物的設備が整った国循でも手術開始まで2時間かかっているのだから、
 奈良県立医大でもこの程度の準備時間は必要で、手術開始は3:30頃になったと考えられる。
・しかし、M香さんの病態の進行は急激であり、
 2:00頃から数十分以内に開頭手術を行わないと救命は不可能だったのだから、
 3:30に緊急OPをしても救命の可能性はきわめて低いと考えられる。

 したがって、M医師らによって想定できる最善のことをしても、
M香さんの救命はできなかったといえる。


4.結論

 よって、原告らの各請求を棄却することとし、主文の通りとする。


5.付言

 本件は、18件の病院に搬送受け入れ拒否されたと大きく報道された事件である。

 原告と家族は、M香さんが1:37に痙攣発作を起こし国循への搬送開始の4:49まで、
M香さんに脳の異常が生じているのに関わらず、脳に対する検査も処置もされることなく
搬送先が動くのをひたすら待っていた。
「もっと早期に搬送されていれば救命されていたのではないか」という
原告S輔さんの気持ちは、十二分に理解できる。

 最後に、当裁判所として、救急医療について苦言を申したい。
 消防庁の調査によると、現場滞在時間が30分以上のものは、全体の4.1%である。
一分でも一秒でも早く病院に搬送され、必要な処置を受けられるのが救急医療である。
現場で搬送先を探しているのがこれだけ多くてよいのか。
これでは救急医療とは名ばかりだ!
 もちろん本件のように、たまたま各病院とも受け入れられないのは珍しいのであろう。
救急医療をしていても患者が来ないために空きベッドが多く、
経営的観点から救急をしていないという背景があるのかもしれない。
 しかし、人命は保護されるべきであり、
それを守ることは国や地方公共団体に課せられた義務であり、
経済的効率の観点から判断してよいものとは思われない。
人の命の大切さをもう一度考えることが必要である。 
 本件から、国立循環器病センターの池田医師らによる調査が始まり、
厚労省からも母体搬送システムの整備が必要とされた。
本件が発生したことで、産科の救急体制の整備が行われている。
 しかし、救急患者は増加しているのに、提供側である病院側は、
病院の閉鎖、勤務医不足などできわめて不十分な供給になっている。
救急医療の訴訟リスクが高いことや医療収益の問題で、
病院側にメリットがない。救急医療は崩壊の危機にある。
 しかし救急医療は、最も基本的なセーフティネットであり、
救急医療の整備や確保は、国や地方自治体の最も基本的な責務である。
 重症患者をいつまでも受け入れ病院が決まらず放置するのではなく、
とりあえずどこかの医療機関が引き受けるような体制作りが必要である。

 本件では、一人医長の問題も忘れてはならない。
 一人医長は連続当直で、過重労働であることが指摘されている。
 本件で、M医師は夜を徹して転送手続きをし、救急車に同乗し国循に行った後、
すぐに大淀病院に戻り、午前の診察に当たっている。
 日本産婦人科学会の調査では、医師は月平均295時間在院している。
このような状態を放置することは、医師の過重労働の観点からも、
そのような医師から治療を受ける患者の立場としても許されない。
 このような状況を改善するために、医師数を増加させることになったが、
新たな医師が現場で活躍するまでには相当な時間がかかる。
それまでに必要な措置を講じる必要がある。

 最愛の妻を失った原告S輔さんの悲しみはどこまでも深い。
 M香さんはわが子を抱くことも見ることもなく亡くなった。
 原告S太くんは生まれたときから母親がいない悲しみを背負っている。
 M香さんの死を無駄にしないためにも、産科等の救急医療体制が充実し、
一人でも多くの人命が助けられることを、切に望む。


三上藤花様の傍聴メモ
「日々のたわごと 医療問題資料館」-判決要旨のつもり 

お疲れ様でした。
出血の時期については原告側の主張どおりとし、
原告が望むような最善の治療を行っても救命不可能であったと理解を求め、
さらに付言で原告の「思い」について言及し、
原告の「M香さんの死を無駄にしたくない」という「願い」についても付言の
テーマとし、最大限原告側に寄り添った判決文
(気持ちは分かるけど、控訴しても無理だからするなよという隠しメッセージ?)
だと私は思いました。

 法律の大専門家が「受け入れ拒否」や「患者を放置」という表現を使うとか、
とくに、

重症患者をいつまでも受け入れ病院が決まらず放置するのではなく、
とりあえずどこかの医療機関が引き受けるような体制作りが必要である。

の部分については、
「JBMを作ったお前がいうな! 加古川心筋梗塞事件、奈良心タンポナーデ事件!」と思いましたが。

 判決文書き手の大島裁判長ではなく、代読、という形も、良かったのではないかと思います。
(ポエムをポエムとして朗読されるとつらいかなと。個人的意見ですが)


 細かな突っ込みは専門家の方々にお任せして、
まずは、裁判に関わった方々すべてに、お疲れ様でしたと言いたいです。
 失われた奈良南部の産科医療は、no doctor, no errorのまま戻らないでしょう。
 被告とされてしまわれたM先生、本当にお疲れ様でした。
M先生が診てこられた患者さんの多くは、M先生に感謝されておられると思います。

 そのうちのお一方に、先日、当ブログにメッセージをいただきました。
大淀町では(少なくてもその方の周囲では)この裁判は話題になっていないようです。
 また本日、傍聴された方より、第二回以降の口頭弁論は非公開で行われたという話も伺いました。

 付言の部分では、鳩山首相の「いのちをまもりたいのです!」な施政方針演説が
脳内を回って、実に苦しかったです。
 命を守る救急医療を守りたかったら、まずマニフェストどおりに医療費を上げろ、
代替医療に貴重な金を突っ込むな、補助金寄越せ、アクセス制限をしろ、
国民を啓蒙しろと心から思いました。
(せんきょせんきょ、あかるいせんきょ~DVDを、豪華な布陣で作って、
 新成人に配布するお金があれば、こちらに使ってほしい)
「アソーがテレビでね」とさんざんバカにされましたが、
麻生政権時における新型インフルエンザに対する政府からのテレビ広告は、
それなりの効果があったと思います。
 救急医療を守りたい、と思うのなら、
安易な受診は止め、救急車を適切に利用してください、
困っている人たちがいます、それは明日の貴方か、貴方の大切な人もしれません、と、
テレビを使って大々的にやって欲しいと願います。
 それからJBMに従わなくても訴えられないよー大丈夫、という判決(あたらしいJBM)も下さい。

(私は麻生さんは好きですが、自民がいいとは思っていません。
 自民の中にはいい人もいて、彼らに発言の自由が与えられていると感じています。
 政権交代で確実に、自民党は民主党よりマシだっ!と実感しました)

*Comment

さすが 

半分投げていたこともあり(だって、そのうち裁判所HPでアップされるだろうと思うと……)、私の完成度はきわめて低かったんです。
感謝です。
  • posted by 三上藤花 
  • URL 
  • 2010.03/01 20:43分 
  • [Edit]

ありがとうございました。 

今日はありがとうございました!
間に合わなくて参加できずすみません。

次がないことを祈って。
  • posted by 僻地の産科医 
  • URL 
  • 2010.03/01 21:58分 
  • [Edit]

多謝! 

おかげさまでよく判決内容がわかりました。感謝、感謝です。
  • posted by iori3 
  • URL 
  • 2010.03/01 22:22分 
  • [Edit]

三上様 

私も、判決文はそのうち読めるはずだし~と投げていましたが、報道されている内容を見て、むう、これは書かねばと思い、慌てて記憶から掬ってきました。お褒め下さりありがとうございます。
 実際、一人による朗読なので、二人以上の受け答えにみられるような間がなく、とても書ききれませんでした。自分の覚えている(ムカッとした部分)は拾い上げることはできましたが、歯抜けだらけです。
 三上様が書いてくださったものを読みました。概ね合っていたので安心しました。

 4月の新番組までにテレビが間に合うことを願っております。それかワンセグで楽しむか。残念ながら私の家ではワンセグが壊滅的状態なので、地デジチューナーを買うことになりそうです。

  • posted by たまりょ 
  • URL 
  • 2010.03/01 22:22分 
  • [Edit]

僻地の産科医先生 

ブログで紹介してくださりありがとうございます。
専門家が強調してくださるはず、と文字修飾なしで書きましたが、見事に分かりやすくなっておりました。

そして自分の間違いに気づきました。
「・しかし、M香さんの病態の進行は急激であり、
 2:00頃から数十分以内に開頭手術を行わないと救命は不可能だったのだから、
 3:30に緊急OPをしても救命の可能性はきわめて低いと考えられる。」
が正しいです。3:00は(私のメモから見るに)間違いです。すみません。

そして、この件だけでなく、最善を尽くした最前線の方が訴えられるような悲しい裁判が起こらないことを、強く願います。
  • posted by たまりょ 
  • URL 
  • 2010.03/01 22:26分 
  • [Edit]

iori3様 

iori3もブログで丁寧に紹介くださり、ありがとうございました。

正確な判決文は、そのうちにマスコミでも(福島大野病院事件のときのように)読めるかもしれない、とは思いましたが、書いてよかったです。

マスコミの報道が、偏りすぎていたので、メモが取れなかったところは記憶を頼りに起こしてみました。
三上様も上げてくださり、概ね合っているので、二人合わせただけでもマスコミより、原文に近いものになれたかと自負しています。過分なお言葉ありがとうございました。
  • posted by たまりょ 
  • URL 
  • 2010.03/01 22:44分 
  • [Edit]

精力的な記事、感服致しました。 

裁判結果、ひとまず良かったです。
裁判所の異例の付言も印象深いですね。

主様は新政権に厳しいスタンスですが、私はこれからだと思っています。
政治も社会保障も急には良くなりません。
社会保障費をひたすら減らしてきた自民党に対して、微々たる金額とは言え、社会保障費増額に踏み切った民主党は立派だと思いますよ。
初めての政権である事、50年以上に及ぶ自民党と官僚の癒着を考えますと、長い目で見ていく必要があると思います。
仮に、ここで再び自民党政権になっても、新自由主義政策のもと、社会保障費はまた減らされる事になるでしょう。


医療を守りたいという思いから、政治にも関心持つようになりました。
悪くなる時は早いですが、良くするのは茨の道ですね。
  • posted by ひさ 
  • URL 
  • 2010.03/02 04:46分 
  • [Edit]

おつかれさまです。 

レポ本当におつかれさまです。

判決の報道もマスコミでは
「ひん死の患者を放置してたらい回しして、
自分は寝ていた悪い医者」という一方的な
イメージの報道の垂れ流しでした。

こうまで公判の実際と報道のトーンが違う事件も
さすがに珍しいと思います。
誰かが書き残しておかなければ、医師の名誉は
永久に傷つけられたままだったでしょう。
本当に有り難うございます。
  • posted by m 
  • URL 
  • 2010.03/02 08:16分 
  • [Edit]

ありがとうございました 

早々の更新、ありがとうございました。
判決には安心しましたが、前途は暗いまま、ですね。
先日、某医大の学長先生(産婦人科)の最終講義で「奈良の病院でもたらい回しがありましたが」という言葉がありました。人それぞれの立場があるんだな、と思いました。その結果が現状なんですね・・・
  • posted by きよ 
  • URL 
  • 2010.03/02 10:04分 
  • [Edit]

GJ! 

お久しぶりー、
大淀事件の報道に、ちょー久々に医療ブログめぐりをしていたら、見ーっけ!。こんなことをやっておったとは!。GJ!の嵐をプレゼントしちゃう!
こちとら身内が死んじゃったり差し押さえくらったりで、まだまだしばらくは活動できずに歯がゆいんだけど、医療者以外からのこーゆー発信は貴重だから、よろしく頼んまっさー。
  • posted by 最凶 
  • URL 
  • 2010.03/02 10:08分 
  • [Edit]

管理人のみ閲覧できます 

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  • posted by  
  •  
  • 2010.03/02 10:39分 
  • [Edit]

ありがとうございます 

詳細な内容、それに付言に対する的確なツッコミ、本当にありがとうございます。
  • posted by 放置医 
  • URL 
  • 2010.03/02 11:37分 
  • [Edit]

仮名にしなくてもいいのでは 

 未成年の子供さんの名前以外はニュースとして出されているし、本人が望んで担当医を訴える裁判という十字架を背負ったのだから仮名にしなくてもいいのではないかと思います。
 担当医の先生については微妙かな。
なにはともあれ、裁判傍聴と、結果のアップありがとうございます

ひさ様 

お褒め下さりありがとうございました。

 裁判官の「異例の付言」は、思うところがたぶんにあられてのことだと思うのですが、この付言が崩壊し続ける救急医療の助けになるとは、到底思えず、記事内に書いた感想のようになりました。

 新政権、私はここまでひどいとは思っていませんでした。民主党に両親はものすごく期待していました。まさしくひさ様がかかれたように、「50年以上に及ぶ自民党と官僚の癒着」を言っており、「自民党はもういやだ」と総選挙の結果に祝杯を挙げておりました。私はその横にジト目でおりました。
 しかし、民主党は、ある日宇宙から現れた新星ではありません。党としては新しくても、その中心を占める人たちは、自民党の田中派など癒着大好き部と、旧・社会党、日教組ではありませんか。小沢幹事長は、鳩山総理は過去に何をしてきたのか(法務大臣は、副大臣は何をしてきたのか)、彼らの歴史が彼らの人となりを雄弁に語っています。報道に乗せられる言葉は甘くても、実体はいかがなものか、学級崩壊のような国会中継で、あまりにもひどい官僚だよりの大臣達の姿を見せられると暗澹たる思いに襲われます。

 医療に関しては、民主党議員の方からトンデモを聞かされておりますし、現に、レセプト並みの診療内容明細書発行があっさり義務化されたこと(これの説明も含まれるであろう)診療所の再診料を引き下げた結果から、まったく期待しておりません。

 せっかくコメントくださったのに、同意できないお返事で失礼いたしました。
  • posted by たまりょ 
  • URL 
  • 2010.03/03 21:56分 
  • [Edit]

mさま 

ありがとうございます。
 大淀病院事件を知ったのが、毎日新聞(大阪版)の第一面を使ってのスクープで、mさまの書いてくださった「イメージ報道」の臭いで頭が痛くなりました。
 今回は、判決文があるのだから、それにそって記事は書かれるだろう、中立公正をタテマエにする報道なのだから、と思いたかったです。しかし、今までのマスコミの行動は、あまりにもそのタテマエを踏みにじってきたものでありました。そのものが何を言っているかではなく、何をしてきたかで判断をするように心がけておりますので、あのような医療破壊にまい進してきた侮日変態新聞など報道各社が、今回に限って中立な報道をすることがあろうか(反語)、原告側に不利な結果が出た場合には、写真などを使い原告の無念を全面に出すであろう、と予想されましたので、傍聴券を求めならびに参加しました。

 今回のマスコミ報道は、web上をチェックするだけにとどめておりました。テレビを見た母は「当然の判決だったわ。そういう報道だった」といってはおりましたが、やはり、やはり、医者ヒドス報道垂れ流しだったのですね。見なくてよかったです。お教えてくださりありがとうございました。

> こうまで公判の実際と報道のトーンが違う事件
 マスコミ報道は偏向がすぎる。だから、バイアスの少ない内容をネット上に上げよう、詳しいことは専門の方にお任せしよう、という私の願いを読み取ったようなお言葉をいただき、嬉しく思います。
  • posted by たまりょ 
  • URL 
  • 2010.03/03 22:13分 
  • [Edit]

きよ様 

コメントありがとうございます。

 よくて「ぶぶ漬け判決」かなあ。どちらにしても控訴で、今後も続くんだろううなあと思っていました。僻地の産科医先生など専門家の方々が、web上に誰でも読めるよう提供してくださった資料を読む限りは、被告となられた産科医先生には非はない!と確信しましたが、診療に従事している内科医タレントが「CTをとっていたら助かっていた!」というのですから、医学的知識を持たない裁判官が、いままでもJBMという診断基準を作ってこられた方々に、理解していただけるのかどうか、はなはだ疑問でありました。
 原告側が言葉通り控訴を考えておられないのか、期日が過ぎるまでは安心はできないのですが、ひとまず今回の判決にはホッとしました。

 しかし、きよ様の書いてくださったように、「前途は暗いまま」。奈良南部の産科医療は、付言の一人医長の問題も解決しなければ、再生できないと思います。
 産科教授まで「たらい回し」と、間違った言葉を使われるとは! 出た言葉は回収することが出来ず、魂を持って世を流れますのに。きよ様のおっしゃるようにそれぞれの立場があられるのでしょうが、非常に残念です。
  • posted by たまりょ 
  • URL 
  • 2010.03/03 22:34分 
  • [Edit]

最凶さま 

GJ!の嵐をありがとうございます。

 最凶さまの文章は記憶に残るので、身内がガンになったときにもすぐに思い出し、読み返しました。最凶さまのブログやHPで、ガンについて、死について考える機会を与えていただいていた私は、妙に落ち着いて見えたようで、「取り乱してくれなった。あなたは冷たい」と患者当人に一時責められはしましたが、結果的に「病院で担当医の話を冷静に聞いてくれたのはあなただけだった」「安心できた」と感謝されました。知ることは準備になると実感しましたし、その機会を与えてくださった最凶さまに感謝しております。
 超辺境・弱小ブログですが、これからも精力的な活動をされている方々の、私にできるお手伝いができればと思っております。
 最凶さまの大変な状況が一区切りつかれ、しばしのお休みをとられました後は、歯切れの良いお話を読ませていただきいと願ってます。
  • posted by たまりょ 
  • URL 
  • 2010.03/03 22:52分 
  • [Edit]

なな様 

ご自身が大変な状態であられましたのに、またコメントを寄せてくださり、ありがとうございました。そちらのほうは、ひと段落つかれたのでしょうか?

 裁判所で、なな様のことを考えていました。
 主文を聞いた瞬間、なな様の神社へのお参りが聞き届けられたのではと思いました。とても心配されていたなな様に、この記事で安心をお届けできて、本当に嬉しく思います。

 被告とされてしまわれたM先生を、私は存じ上げません。が、M先生を大淀町にとどまらせたのは、なな様のように彼に感謝の気持ちを抱き、それを手紙や言葉や態度で示してこられた多くの患者さんの存在、気持ちであった勝手に思っています。同業の先生方の応援もあったでしょうし、ネットなどで応援する人たち、専門家から一般人までの存在も、支えの一つになっていることを願ってはおりますが、現場の人たちの応援の気持ちは大きかったと思います。

 スクープで大賞をもらった毎日新聞は大得をしましたが、M先生も、原告のご遺族も、病院のスタッフも関係者も、気力を折られてしまった同業の産婦人科医師も他科医師も、お産が地元でできなくなってしまった妊婦さんもその家族も、なな様の書いてくださったように、多くの方が傷ついた裁判でした。
 このような悲しい騒動が、少なくなるのにはどうすればいいのでしょうね。報道の様子をお聞きする限りは、医療を受ける側の医療への基本的な理解が進めば(マスコミの「医者は悪い」洗脳目的の報道が減れば)、少しは減らせることができるのかなあとも感じました。

 M先生がこれからも大淀町で診療を続けられますよう、願っています。
  • posted by たまりょ 
  • URL 
  • 2010.03/03 23:15分 
  • [Edit]

放置医先生 

ところどころ(?)、とくに付言の部分に抜けがあって、詳細、とまではいえないものですが、新聞報道よりは、主文と理由を明確にしただけでもマシだ!と自負していますし、三上藤花様の上げられたものと、概ね同じ内容ですのでまずまず正確だと思っております。そして今回、多くのブログが取り上げてくださり、また、放置医先生をはじめ辺境ブログには珍しく多くのコメントをいただけ、判決文そのものがアップされるまでのつなぎになれたのでは、と喜びを感じています。
 突っ込みは専門家にお任せする、と書いたくせに、どうしても一言ならず言いたくなりまして、素人が駄文でお目汚しをしたのですが、「的確」とお言葉をいただき舞い上がっています。自重します。
 ありがとうございました。
  • posted by たまりょ 
  • URL 
  • 2010.03/03 23:23分 
  • [Edit]

ミヤテツ先生 

的確なご指摘と、ねぎらいのお言葉をありがとうございます。

 被告とされてしまわれた担当医先生は、病院が報道されているので、お名前は報道されていなくてもどの方なのか特定されやすいのではと、M医師と表記させていただきましたが、原告の方はどうしようかと、傍聴記録を上げ始めたあたりで悩んだ覚えがあります。
 原告の方々のお名前の一部をアルファベットに置き換えたのは、原告になられたお子さんが、将来、ご自分のお名前やご両親のお名前でネット検索されたとき、傍聴した専門外の私の個人的感想に傷つく可能性を恐れたことも一因です。その後ご遺族の方が、マスコミなどでも精力的に活動され、被告医師をひどく言われるのを見聞きするにつけ、ミヤテツ先生が書いてくださったように、仮名の必要をますます感じなくなりました。さらに今回は判決でもあるしとも考えましたが、……10秒迷ってそれまで通りにしました。

 大淀町の事件はこれで終わって欲しいと、心から願っています。
  • posted by たまりょ 
  • URL 
  • 2010.03/03 23:54分 
  • [Edit]

NoTitle 

ご丁寧なお返事恐縮です。ほんとこの「事件」はこれで終わりになってほしいものです。
  • posted by 放置医 
  • URL 
  • 2010.03/08 17:34分 
  • [Edit]

放置医先生 

再度の丁寧なコメントに感謝しております。
この「事件」もこれで終わりになってほしいですし、
似たような事件も起きて欲しくないと、心から願っています。

ありがとうございました。


  • posted by たまりょ 
  • URL 
  • 2010.03/10 00:43分 
  • [Edit]

たまりょ様、有難うございます 

詳細なご報告有難うございます。
たまりょ様のご尽力で、判決の詳細を確認できました。
いつものように、マスコミフィルターを通すと判決内容が歪むので、非常に有難く思います。
今から振り返ってみても、スクープの欲望に駆られて新聞記者としての基本を逸脱し、医療者と患者側に決定的な対立構造を作り出し、医療崩壊に拍車をかけた、青木恵美氏を始めとする毎日新聞や、その一報に負けじとトンチンカンな報道を繰り広げたマスコミ各社の姿勢に辟易としてしまいます。http://minkara.carview.co.jp/userid/9433/blog/5014371/
たまりょ様のように、正確な情報のために汗を流していただける方には、本当に感謝感謝です。
  • posted by 岡山の内科医 
  • URL 
  • 2010.03/10 20:12分 
  • [Edit]

岡山の内科医先生 

いつもお優しいねぎらいのお言葉をありがとうございます。

 僻地の産科医先生もご自身のブログで書かれていて、その通りだそうありたいと思った、一次資料に近いものを出せたらと願っていました。
 少なくてもマスコミが報道したものから想像させられるものとの違いが大きいこと、三上様他傍聴された方の投稿内容と大きな違いがないこと、岡山の内科医先生をはじめ、コメントを下さったり、このブログ記事を紹介してくださったありがたい方々のお陰で、今回そのようなものが書けたのではないかと嬉しく思っています。
 一時ソースがネットなどで一般に公開されている国会中継であっても、ニュースでの印象操作はひどいですから、ましてや傍聴に行かねば、判決文がアップされ、それを探しに行かないと知りえない裁判については……。大淀病院事件のようなマスコミ先導型裁判が今後起こってほしくないと強く願っておりますが、もしもの時は、それに対抗する皆様の一つのパーツになれればと願っております。
 岡山の内科医先生がご紹介くださったブログは、たしかYosyan先生のブログで教えていただいて、読ませていただいた覚えがあります。当時もなるほどなーと思ったのですが、地裁判決が出た今、再度読ませていただくと、これまでの時間の重さの分、尚一層残念な気持ちにのしかかられるような感じがします。
 自分の憤りの感情から、地裁に行こう、何か書こう、と思って始めた傍聴メモですが、岡山の内科医先生をはじめ、知識のある方々のバックアップや励まし、地裁でお会いできる方の親切なまなざしがなければ、続けられなかったかと思います。地裁判決まで傍聴できるものは傍聴しメモをかけた、といった個人的達成感を得られたのも、皆々様のお陰だと感謝しております。

 ありがとうございました。
  • posted by たまりょ 
  • URL 
  • 2010.03/13 11:50分 
  • [Edit]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

*Trackback

トラックバックURL
http://okimari.blog26.fc2.com/tb.php/2986-8f49b806

医者も妊婦も救われない少子化対策:日本の産科を守ろう☆

 いわゆる「たらいまわし」報道でメディアがいっせいに、医療バッシングに走った大淀町立病院の民事訴訟ですが、下記のとおりになりました。「お決まりの日々?」というブログから引用させていただきます。 大淀...

判決要旨のつもり

 判決に行ってきました。結局抽選はなしで全員入れました。ぎりぎりだったといえ、思ったより少なくてちょっと驚きました。判決文朗読だったのですが、まぁ速い速い。メモは追いつきませんでした。これだけ注目を集めた裁判ですので、おそらく全文が裁判所サイト...

大淀事件!判決内容概要!

(関連目次)→大淀事件                         ぽち→ ...

Menu

プロフィール

たまり(ょ)

Author:たまり(ょ)
『マイメロ』の柊恵一さん中心感想や、奈良大淀病院事件の傍聴記録を書いていました。

現在は、感想や日記を時々。
スポットライト(好きな人しか目に入らない視野狭窄)状態で、片寄ってます。

何となくの傾向インデックス
・「某Oさん」や「花柄の君さま」などと表記させていただいている声優さんのファンなので御出演作♪
『おねがいマイメロディ』シリーズ(終了)
・『電王』以降のスーパーヒーロータイム
宝塚歌劇感想
・他ドラマなど
・医療破壊に関しては涅槃の境地にいけたらイイナ♪
リンク先=『麻生太郎オフィシャルサイト』さんスキー♪

チベットを知るために-人権問題(ダライラマ法王日本代表部事務所)

最近の記事

カレンダー

07 | 2018/08 | 09
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

カウンター

QLOOKアクセス解析

ブログ内検索

月別アーカイブ

なかのひと。