お決まりの日々?

モモの節句でございます。

雪大劇『ロミオとジュリエット』

『STUDIO54』なんて可愛いぐらいに、変な人ぞろいでした、
雪組『ロミオとジュリエット』
誰ともお近づきになりたくない困ったチャンぞろい。
フィクションだからいいのよね~~♪

本日11時からのセディナ貸切公演を見てきました。もちろんみみちゃんジュリエットで。
大阪駅で、朝日新聞が日本アジアカップ優勝の号外を配っていたのも、
今日の思い出。

 二幕が始まる前

愛を貫いたゆえ、まともそうに見えるジュリエットも、
可憐な容姿とはうらはら、内面はとんでもストロングな夢見る夢子で、
自分の夢をかなえるためには、周りじゅうを困らせても泣かせても、
罪悪感のかけらも感じず、突き進む、強引グ・マイ・ウェイ。
気の強さもピカ一。思い立ったら必ず完遂する根性で、
自分の胸もしっかり貫くことで、愛をがっしり貫きました。
(自殺の手段が服毒ではなく短刀なのは原作通りだけれど、何んともストロング)

ジュリエットが16歳で、
ロミオと対になるディボルトが15の時に女を知り、あらゆるタイプを知り尽くした、
というようなことを、べらべらと歌っていたから、ロミオは18か19ぐらいかと思うが、
精神年齢は、
「ぼくのゆめ」という作文に、「おとなになったらうちゅうひこうしになりたいです」
と書けちゃうレベル。
実現可能か不可能かを考えず、
「せかいへいわは いいことだから、せかいはへいわになるべきです」
「あらそいはいけません。あらそわず はなしあいましょう」
と言えちゃう子供。(どこかの国の社民党の人達みたいだとは言っていません)

でも子供だから、「あらそいはよくない。へいわにはなしあおう」と言いながら、
親友が、彼が間に入らなかったら避けられたであろうナイフで刺されたら、
自分のせいでもあるのに、自分が悪かったなんて認めたくないという、
ゆがんだ理想主義も手伝ったか、
人を殺めるためにナイフを握り、殺した相手に突進し、迷いなく貫き殺せる。
(マーキューシオとケンカ遊びしていた、ベンヴォーリオの方は、
 親友の死を悼みがっくりうなだれていたのに、自称平和主義者は、
 刺したやつを躊躇なく差し殺すのだ)

愛情にしても、愚かゆえ、
「わあ!このひとだ!」と思ったら、衝動の赴くまま、周りも見えずに一直線。
そのまっすぐさゆえ、恋に夢見るストロング夢子ちゃんのジュリエットのハートも直撃し、
恋の鐘をガランゴロンと派手に鳴らせたのだと思うが。
まったくもって愚かで迷惑な男に思える。

愚かゆえ、逆上すると、簡単に憎しみに捕らわれ、
常に掲げる理想をかなぐり捨てて、理想とま逆の、殺人行動に走ってしまう。

愚かゆえ、簡単に絶望して、衝動的に死に急ぐ。
どうしてこうなったのか、を考える回路がない。

愚かゆえ、衝動的に何をするかわからない、
理性のコントロールからを簡単に外してしまう頭と心の弱さに、
強い行動力を持つ危険な人物。
「僕は怖い」を己の心の弱さをテーマソングにしているが、
彼の存在そのものが怖い。

悲壮さを感じる「僕は怖い」は、
(周りの大人のような愚かな)大人になるのが怖いというナイーブさ、
自分の理想が高すぎて現状では遠いことへの焦りで鬱屈しているものを感じる。
理想を唱える、それをかなえようと声高らかに宣言する自分、
女の子と遊びで付き合わない誠実な自分に酔い、
他の人と違うんだ(だから理解されない)と、
兄弟のように育った男友達にも気持ちを打ち明けることはしない。
両親にも相談しない。
むしろ、自分の心をわかろうとしない彼らを下に見ているようで、
相談相手は神父である。(中二病ですか?)
(ロミオ目線で進んでいる話でも、彼の両親は、対立している家の主、
 である以外の存在理由を感じさせないのは、ジュリエットと対照的である)

愚かなものゆえの問題行動は、危険すぎて目を離せない。
行動の主が醜ければ、口をゆがめ顔をそらしながら。
類稀なく美しい狂人であれば、その人物の心の弱さが、同情と愛情を誘ってしまう。

キムさんのロミオは、弱くて小さくて、幼くて純粋で、
何よりベローナ中の女を夢中にさせるのも納得の美しさが演者にあるから、
非常に魅力的だ。
ジュリエットの乳母と神父さんに励まされて、ジュリエットの寝室に
向かうところなんて、涙ぐんでいるように見えて、
こんな安心感のかけらもない男は嫌じゃ、という趣向の私でも(向こうがもっとお断りだと
 本当のことは言われなくても自覚してます)、キュンと来た(笑)。

実際に、隣じゃなくても、そんな人が社会にいたら嫌だけれど、
自分が何をしているか分からなくなる病気の、
非常な美形の殺人鬼、でも正気に戻れば、
「僕はまたやってしまったのか」と血を吐くほどに、己の行為に苦しみのたうちまわる人物や、
社会的成功を得ているのに、実は快楽殺人や非社会的破壊行動を行っている、
美貌の犯罪者、という設定などは、フィクションに限り面白い。

実際にあったら困るんだよ!
 
それは、児童ポルノも同じ。
だから実写でない児童ポルノは、しっかりゾーン分けして
(子供には売らない、子供の目につかないようにする。煙草のように年齢制限を設ける)
許していいと思う。
実在の子供を使ったポルノは反対だけれど、コンピューターグラフィックや絵で、
後ろ暗い欲望を表に出すことなく消化して、普通とされる生活ができるなら、
それにこしたことはない。
中高と長距離電車通学で、本に夢中になっていると、男に後ろにべったりはり付かれたり、
スカートを汚されたり(当時知識はなかったが、母親が怒っていたので、
 酷い目にあったのだとわかった)、不愉快な思いを多々した。
子供に欲情する感情を抑えることはできないだろうから
(性犯罪者の再犯率が異常に高いのが何よりも証拠)、フィクションで満足しといてくれや!


他の人。

ティボルト
:ケンカっ早い瞬間湯沸かし器。女たらし。
 ティボルトは、従姉妹のジュリエットは女神のように大事に見つめ続けて、
 手が出せないほどに大切にするが(彼女の母親にはヘーキで手を出す。
 将来、なんとしても結婚したいなら、相手の母親、旦那生存と関係持つなよ、
 この人もかなり頭が可哀相な人なんだな)、
 他の女は自分の快楽や興味のための使い捨てでいいと思っている。
 愛が冷めれば、どんなひどいことも平気でやりそう。
      
マーキューシオ
:モンタギュー側の瞬間湯沸かし器。「女たらし」。
 瞬間湯沸かし器同士のけんかの際、間にはいたロミオのせいで、
 刺されて死ぬ。

ベンヴォーリオ
:気の良い間抜け。「粗忽者」。
 彼とロミオ、マーキューシオは、3人兄弟同様に育った幼馴染だが、
 彼だけが命を長らえたのは、間抜け具合がいい具合で、カッとなる瞬間を逃せたからかもしれない。
 「ジュリエットが死んだ」とロミオに伝え、自殺へ走らせた。
 彼の衝動的な性格からすれば、後追い自殺は必至、さらに彼は追放の身で捨てるものもない身軽さである。
 ロレンス神父じゃなくても、信頼できる大人に相談する頭があれば、悲劇は起こらなかった。
 根は善人だが、考えが足らない。

ジュリエット母
:結婚は生活のため、恋愛は別と割り切って、甥と恋仲になっている。
 いとこの結婚は許されない家で、男女関係を持っているのだから、
 甥は、夫の弟の息子で、血のつながりはないのだろう。
 現在の恋人である、甥に夢中。
 娘のジュリエットが16歳で、19歳ぐらいの甥と並んでも、
 自然な若気ある色気。彼女自身も、14、5で、結婚相手を決められたのだと思う。
 自身が幸せな結婚ができなかったことにはあきらめの気持ちでいたが、
 好きな人と結婚する娘の姿に、かつての苦しさを思い出して、応援することができない。
 それが、自分の最愛の恋人を殺した相手となんて、と女の情念が噴出していて
 怖いけれど、美しい女である。
 
ジュリエット父
:若い女を気にいって財力で妻にしたものの、自分の方を見てくれない
 哀しさからか、家庭を放棄、ギャンブル・浮気で気晴らしをしていた。
 興味は、キャピュレット家を守ることにあり、
 唯一の後継者、甥のティボルトに、万全の状態で家督を譲るため、
 パリス伯爵と娘との結婚で借金を帳消しにしたいと願っている。

ロミオ父母
:影薄い。

ジュリエット乳母
:精魂こめて育てたお嬢様の幸せを祈り、自分も好きな人と結婚しなかったという
 負い目もあって、二人の恋を応援していた。しかし、状況は変わった。
 ティボルト殺人によりロミオが追放を命じられ、見た目はいいけれど考えの甘いロミオと
 くっついても貧乏暮しが待っているだけ。
 この蝶よ花よと育てられたお嬢様に耐えられるはずもない、と、
 害のなさそうなパリス伯爵との縁談を勧めたのだと思う。

パリス伯爵
:美しいもの好きのナルシスト。頭髪は豊か、すらりとした長身、美貌の若い伯爵。
 大金を相続することになっている。
 頭の方はかなり残念な具合のようだ……。

ロレンス神父
:基本的にいい人だが、間抜けなのは、ベンヴォーリオに似ているかもしれない。
 ジュリエットに仮死状態に飲む薬を、夜にのませて朝方、乳母に発見させるのではなく、
 朝までに死んでいればいいのだから、ロミオと連絡が取れてから、GOサインを出せば
 若い二人は死なずに済んだ。
 神様を信じていたのに、二人の若者が死んでしまった、
 これから先何を信じればいいのかと騒いでいたが、神様に見返りを求めるあたりで、
 キリスト教信者でないように思う。

ヴェローナ大公
:ヴェローナの法律。でかい。


:彼女の存在で、「今、愛生まれました」「愛、一気に燃え上がりました」と
 非常に分かりやすい演出になっている。
 肩甲骨の真ん中から生えているような腕のムーブメントが、素晴らしく美しい。


:悲劇を予感させる存在。無くても、主演さんはがっちり絶望されていたので、
 物語に支障はない気はしたが、愛と対になるものとして、
 憎しみがあるよりはいいよなあ、と思った。
「愛と死のロンド」を主題歌とする同じ演出家による『エリザベート』でも、
 死が(二人の)愛を成就させたし、対比というよりは同じものを言い換えた感じ。
 劇中でも「愛のためなら死んでもいい」など、主人公らに繰り返させ、
 愛と死が密接なかかわりであることを伝えさせている。
 死んだロミオとジュリエットのデュエットダンスの決め、より、
 愛と死が絡みあった決めの方が、印象強かったので、
 それだけでも死の存在の価値があった。


<役者さん個人についての感想>
 キムさんゆえの、壊れる一歩手前のギリギリ刹那の、美しいロミオも見所だったが、
それよりもまっつさんの出番の多さにびっくりした。
 はーーー。
 彼女は発声が素直。声がボーンと抜けて、良く響く。声に深さがある。
 オサさんから歌という大大長所をチョイ削って(彼女ゆえの癖も削って)、
ダンスや演技など他の部分を少しずつ底上げする(平均化する)と、
まっつさんに近いものになるのかしら。
 その彼女でも、高音に上がるところでは、女性の声になっていた。
綺麗な声なんですけれどね。(「狂って、いる~~」の「る~~」)
男役歌唱をを極めるというのは、難しいものなのですなあ。
 雪組のまっつさんに「背が低いな」と思った。
 その後出てきたキムさんは、彼女よりもさらに低かった。
 でも、しっかりと光っていた。

 『ゾロ』以降は見ていなかった久しぶりの雪組で、
『君を愛してる』で素敵なお兄ちゃんを演じた緒月さんは、どんなに素敵に、
と期待していたが、ミュージカルではきつかった。
 急に大きくなったり、と不安定なうえ、がなるので、五月蠅い響きになる。
 感情が上がってきてがなる場面があってもいいけれど、そうでないところも、
綺麗とはいえない声。マーキューシオの声もあまり良くない。
 メインの男役4人のうち二人がこの状態である。
 組み替えでまっつさんが来なければ、なかなかに悲惨なことになっていたのではないかと、
思われる。まっつさんの歌がたくさん聞けて良かった。

 カーテン前といえ、後ろ姿で真ん中に立って歌いだして、場を作ってしまえるのだからすごい。
 与えられたチャンスを、しっかりつかんで、華を咲かせたんだなあと嬉しかった。
(まっつさんの眼の下に入る斜めのしわが好きです、ってまたニッチなところを……)
 ティボルトは二番手相当の役だから、ものに出来たら、大きなステップアップが
望める。東京公演でもものにしてくれ、と彼女に期待する一人として思う。

 みみちゃんは可愛くて、歌も下手じゃなくて、ほっとした。
 ブレスがマイクに入ってしまうのが(キムちゃんもその傾向がある)もったいない。
 泣く歌、激情の歌では、ブレスも表現の一要素になるだろうけれど、
うっとり気分で歌う、初めての愛の歌で、「ヒッ」「ハッ」と入ると、
聞いている私は、ゾッと気をそがれる。

 もにょる部分もあるが全体的には気分よく見ていたら、階段降りで、
パリスさんの横に、劇中で全く目にとまらなかった娘役が、いた。
 見たくなかった顔だったので、冷や水を浴びせられたように思った。どこいたよ?
 ぺた靴はいてもでかい。やっぱりかわいいとは思えない。
 ジュリエットがダブルキャストじゃなかったら、みみちゃんは、
本番の舞台を倍踏めたはず。成長のチャンスをもらえて、もっと上手になれたと思う。
 トップお披露目公演なのに、羽根を背負えるのがトップだけの一人ぼっち感も
辛い。しかも題材が「ロミオとジュリエット」なのに!
(「虞美人」というタイトルの宝塚歌劇で、虞美人役のタカラジェンヌさんが、
羽根を背負って降りてこないぐらいの違和感。
つくづくもったいない。

 劇団始まって以来(?)の抜擢の、彼女は、歌がうまいという話だけれど、
歌がうまければ、娘役トップになれる劇団だったら、
シビさんやたきさんが過去にトップ娘役になってなきゃ。

 ジュリエットはいい役だと思った。
 だからこそ、この役をメモカが半分持って行ったのか、と思うと、
舞台の世界に入り損ねてしまった。本当に観劇意欲をそぐ人ですよ。
 全ツの「黒い瞳」の主演は今日のコンビに決まったので、見たいかも
と思ったけれど、娘2などに、メモカが出てきたら不愉快なので、
オールキャストが発表になってから、チケットのことは考えます。
 時すでに遅しで見られなくても、メモカをうっかり見ちゃうよりマシ。
(雪組の前トップ娘役が苦手で、彼女が水さんの横にいる間は、
 一度も見に行こうと思えなかったので、観に行かないことに辛さはないのです)

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たまり(ょ)

Author:たまり(ょ)
『マイメロ』の柊恵一さん中心感想や、奈良大淀病院事件の傍聴記録を書いていました。

現在は、感想や日記を時々。
スポットライト(好きな人しか目に入らない視野狭窄)状態で、片寄ってます。

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・「某Oさん」や「花柄の君さま」などと表記させていただいている声優さんのファンなので御出演作♪
『おねがいマイメロディ』シリーズ(終了)
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