お決まりの日々?

モモの節句でございます。

花組『愛のプレリュード』/『ル・パラディ』(その1)

長過ぎたので分割。
ここから本題。


=『愛プレ』の何が問題か=

『愛プレ』はつぎはぎだらけのむりくり感あふれる作品です。

あちらこちらから、よさげなエピソードをぱくってきているので、いいところも当然ある。
人も死ぬし、泣かせるシーンも、印象的なセリフも盛りだくさんだ。

ばらっばらなそれらをまとめるために、つなぐエピソードを挿入するのではなく、
悪の組織を登場させる。
それが「ゴルゴムの仕業だ!」「ショッカーの仕業だ!」@仮面ライダーシリーズならぬ、
ナチスドイツ。
「非道なナチスドイツがみんな悪いんや!」

ちびちゃいお話をつなぎ合わせているから、まとまっていない。
結論は、主人公の持論である「お金より大事なのは命だ!」なんだけれど、
それに到らせようと、終盤手前まで、とにかく金、金、金と連発する。
正義は金という力に負ける、金がすべてだ。金、金、とうるさい。
私はこの空間に、夢を見に来たわけだが、そこで金、金、金、金がすべて~!か……、
といらだちをも覚える。話が自然に流れていたら、
それほど引っかかりはしなかったとは思うが。

さよなら公演の定型もしっかりいれてくるから、要素が多すぎて、
大切なはずの人物の心の移り変わりが、演者任せになっている。

ヒロインは、偉そうで付きまとってくるから煩い、嫌い、視界に入れたくない男に、
孤児院での問題児の心をほぐした瞬間、「誤解していたわ」と好意を持つ。

主人公は、煩い子供を面倒だとは思っていたが、分け合って自分の大事にしている孤児院に、
その娘が心を注いでくれていることを嬉しく思い、
自分には時間が残されていないことも手伝い、
子供たちと生き生きと遊んでいる未来ある生命力をまぶしく思う。

サンタモニカの風に吹かれながら、互いのことを少し話し、急激に距離が縮まり、
娘はすっかり恋人気分でキスをねだる。それに「虫だ」と鈍感な主人公が急に倒れ、
病院に担ぎ込まれるが、主人公も彼女に心配をかけたくないと思うほどに、激ラブモードに入っていた。

かと思いや、昔のパートナー、今は道をたがえてしまった二番手の、
正義と彼への変わらぬ想いを知り、
彼が主人公を守るために、銃弾の前に身をさらし、絶命した後は、
絆がなんとか、とか二人の何とか、と友情ラブソングで感情を吐露したり、
娘を拒絶したり、亡きパートナーと幻想で抱き合ったりする。
大変良い笑顔でセリ下がっていくパートナーの幻影に、
(俺も、もうすぐお前のそばに行く、ジョセフ)と
プラトニック・ホモ路線でつっぱしるか、
蘭はなちゃんとの付き合いより、えりたんの方が長いしな、
それも新しいかもしれんと思いきや、娘に抱きつかれたら肉欲に負けたのか、コロリ。
そうじゃないのは分かっているのよ、演じているのがまとぶんだから!
でも彼女じゃない人が演じたら、打算人生大勝利!になっちゃうのが、本作の主人公。

主人公が町を去る際、マネージャーから、見送りにきていたヒロインが、
彼の、記憶を失った母が経営している孤児院に人的金銭的援助を惜しまない、
それは彼への愛ゆえに、自分ができること(で彼に受け入れてもらえること)を探した結果だと聞かされ、
抱きつかれると(プラトニック・ホモより、生身の女の方がいいよな。だいたい、俺、ノーマルだし、
 と思ったかどうかは定かではないが)、向き直り激しくかき抱き、愛の言葉とキスを贈る。

明日をも知れぬ命なら、弱ってボロボロの綺麗じゃない姿を見せて幻滅されるより、
(介護は綺麗ごとじゃ済まない。彼の死体に泣きすがる彼女、どころではない)
「綺麗な思い出」として立ち去った方が長くお母さんを助けてくれそうだ。
でもそういう打算は、彼にはないんだろうなあ、まとぶんだから!
まとぶんの押し出す、誠実で、心厚い人格者ムードで誤魔化されているけれど、
行動から判断すると、かなりオカシイ危険な偽善者です。

ラストは、『ミケランジェロ』でも見た、退団するトップさんが舞台上手で別れを告げた後、
新しい出発だよーという内容を歌いながら、銀橋をたっぷりと観客に応えるように渡り、
下手から客席側の出入り口にはける定番パターン。

併演のショーが、スピード感あふれる「ありがとう、さようなら、愛してる」リフレインだとすれば、
芝居は突っ込み感あふれるトンチンカンでありました。



=嘘八百かもしれないあらすじ=

 故郷サンタモニカに男が帰ってきた。ビジネスのためだ。
 そこには、大金持ちの天才発明家がいた。
完成間近の発明品を何としても奪い取ろうとする勢力から、娘を守る目的で、
元刑事、今はボディーガード業を営む男が雇われた。

 束縛を嫌うはねっかえり、子供のような娘と、「俺には時間がない」と人生にあきらめを抱いている男は、
ぶつかっていたが、それぞれが大事に思う孤児院で、互いの思わぬ姿に興味をひかれ、急速に惹かれあう。
 数時間後、男が不意に倒れた時には、二人の互いへの愛情はゆるぎないものになっていた。

 5年前まで、男はある男をパートナーに、「金よりも大事なのは命だ」を合言葉に、
刑事として戦っていた。5年前、戦いのさなかに男は銃撃に倒れ、意識不明になった。
 奇跡的に目覚めたが、脳の中に残った銃弾を取り出す術はなく、
男には突然倒れる症状と、突然手がしびれて力が入らなくなる症状が残った。

 元パートナーは、志半ばで倒れた男の分も正義を貫こうと燃えていたが、
彼が必死になってあげた罪人が、金で買収された上層部に「無罪」とされたことに、
正義は金の力に負ける、と痛感した。
 彼の正義心を踏みにじった警察をやめて、金集めに熱中した。
 天才的な頭脳で金集めには成功し、仲間も多く持てたが、彼は寂しかった。
 そこに、男が現れた。男の存在に彼の心かきまわされ、誰よりも正義を愛する心が、殻を破って出てきた。

 間の悪いことに、今彼が手を出している取引の依頼主はナチス(←困った時の非道・悪のラベル「ナチス」)で、
戦争のため人命を奪うために、博士の発明品を利用しようとしていた。
 以前の彼ならともかく、燃える正義感再びの彼には了承できなかった。

 だから彼は、一人で決着をつけようとした。
 銃でナチスの高官を撃ち殺し、自分も死んで終わりにしようと。
 当然のようにナチス親衛隊がずらずらとあらわれて、
取り囲まれてしまった。(←頭が良いという設定は寝てるのか?)

 そこに、男が飛びこんできた。
 男が「人質」にしたお嬢さんのボディーガードだから、という名目で。
 逃げろと言われた彼の仲間たちも黙っていなかった。

 彼らとナチス親衛隊との戦いが始まった。
 娘にむけて撃たれた銃弾を、男が娘に覆いかぶさるように受けようとした、
その前に、彼が正面切って入り込んだ。

 彼は、ずっとお前が好きだった。お前の腕の中で死ねるなんて幸せだ、と
寝言をこぼして絶命した。

 そこに警察が入り込んできて、ナチス親衛隊は逃げていった。(←……)
 彼を裏切り者だとののしる警察高官に、男は、
「お前らが彼の正義感を裏切り、彼の命をも奪ったんだ」と怒鳴り、
発明品の無事を尋ねた博士を殴り倒した。
 彼が終始離さなかったという懐中時計を、彼の現パートナーから受け取り(←??)
いかにに大事な絆が、男と彼の間にあったのかを吐露し、一人にしてくれと娘を拒絶した。

 彼はサンタモニカを後にすることにした。
 彼の口の軽いマネージャーから、孤児院の記憶喪失の保母さんが、彼の実母であり、
彼が孤児院にボディーガードとして稼いだお金を寄与していると聞かされた娘は、
愛しているからそばにいたい、という気持ちで愛を表現できないのなら、
彼を愛するゆえに出来ることと、孤児院の先生を無償で引き受けることを決める。
(大金持ちのお嬢さんなので、金銭的支援もあることでしょう。これでいつ死んでも大丈夫)

 マネージャーから娘の思いを聞かされ、娘に後ろから抱きつかれた男は、
気持ちを抑えることができず、娘を力いっぱい抱きしめ、キスをした。
 でも、男は行かなくてはならない。
 彼が苦しむ姿を、彼女に見せたくない。それが男の選んだ愛の形だから。

 想いを残して男は去った。



さらに長いので、分割。その2へ。

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Author:たまり(ょ)
『マイメロ』の柊恵一さん中心感想や、奈良大淀病院事件の傍聴記録を書いていました。

現在は、感想や日記を時々。
スポットライト(好きな人しか目に入らない視野狭窄)状態で、片寄ってます。

何となくの傾向インデックス
・「某Oさん」や「花柄の君さま」などと表記させていただいている声優さんのファンなので御出演作♪
『おねがいマイメロディ』シリーズ(終了)
・『電王』以降のスーパーヒーロータイム
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・他ドラマなど
・医療破壊に関しては涅槃の境地にいけたらイイナ♪
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