お決まりの日々?

モモの節句でございます。

花『ファントム』(2011) (覚書その2)

骨太で勤勉そうな「幽霊」(ファントム)に、
百姓の出らしい図太さ風味でハゥトゥサクシードな「天使」、
影の薄い支配人と、王子様じゃなかったパトロンの話。

と、前記事で書いた内容なので、辛口です。





2006年の観劇日記は、このブログにもある(このへん)。

2006年の再演は私の好みだった。初演より好きだったので、
千秋楽を立ち見で見た。

桜乃彩音さんが初めてトップ娘役を演じた公演で、
その前に見た『二都物語』で彼女の下手っぷりはわかっていたので、
女王ハナフッサーが初演の歌姫なんて可哀相だなあと思っていた。

歌は、彩音ちゃん比で上手くはなっていたが、
それでも引きつけを起こしたようなブレスが耳に障った。

それでもそれでも、彼女は春野エリックの天使、クリスティーヌだった。


5年後。
いくつか主演娘役としての公演を重ねてきた蘭乃はな嬢によるクリスティーヌの
合わなさはどうしたことだろう。

芝居は一人でするものではない、と思った。
それは、春野さんの桜乃嬢の前の相手役の時にも思ったが、
調和してこその落ち着きや、それより生まれる美がある。

蘭はなクリスティーヌに、漫画版の『のだめカンタービレ』の主役がかさなった。
野田恵はスタイルもいいし、可愛らしい容姿をしている。
ある人から見たら「音楽の天使」かもしれないけど、とても一般的とはいえない。

2006年版花『ファントム』は、母から愛された記憶に浸るだけじゃなくて、
今愛してほしい、今まで生きていた意味が欲しい、と、求めるエリックに、
少女が、自分の持てる力以上で与えようと必死になって応えた、一生懸命さがあった。
桜乃クリスティーヌは、年若さから、驚いて逃げることはあったけれど、
相手の心の傷を自分のものと同じく感じ、包み込んで痛みを和らげたいという気持ちが見えた。
ファントムの境遇に同情しただけではなく、彼を愛するにいたった過程も感じられた。

エリックが、母の声にそっくりなクリスティーヌに魅かれていただけでなく、
クリスティーヌは、エリックの声、エリックの音楽にあらわれている彼の純真さに心安らぎ、
彼と同じく純粋な魂が共振している。この人を守りたい、と強く引き付けられている。
エリックと出会ったことで、歌がうまくなっただけでなく、
彼女の中にあった聖女が目覚め、その愛で、実は弱い人であったエリックを許し、
包み込もうとしている様が伝わってきた。

蘭乃クリスティーヌは、謎の先生に従ったら、まさかまさかの大成功!!
歌が上手くなっただけでなく、誰よりも豪華なドレスも、ポン、とご提供♪
この夢のような成功体験にしがみつき、
「この人についていたら、いいことが起こる」もっともっとと欲を出し、
自分が得た地位と成功に執着しているようだ。
客席に座る私は舞台に集中できず、
気づけば、頭の中に『ハゥ・トゥ・サクシード』のテーマソングが流れていた。
「今に、見てろ~~!」
エリックは、黄色い表紙の本「努力しないで成功する方法」@『ハゥ・トゥ・サクシード』か!?
(一花嬢の上質のコミカルな、憎めない敵役演技に、『ハゥ・トゥ』に共通するものがあり、
 それにも引き出されたのかもしれないが)

桜乃クリスティーヌは、儚く弱い少女を体現した外見ではあったが、
目覚めてからは強かった。彼女の愛を容量以上に広げた大きさでエリックを守ろうとした。
不完全ながら「聖女」という感じだった。
傷ついた彼を、自分が傷つけてしまった彼の魂を少しでも救いたいと、
必死で彼が望む母親の代わりになろうとしていたのが伝わってきた。

(初演のお花さまクリスティーヌには、愛した人が怪人だった、心の綺麗な、
 「天使のような」少女に見えた)

蘭乃クリスティーヌは、たくましい、というか図太いのか。
彼女の持ち味が悪い、とは言えないけれど(好みの問題なので)、
私のイメージする「クリスティーヌ」じゃない。
なるほど、田舎の出だ。蘭乃クリスティーヌは足が地がついたしっかりした娘さんだった。
田舎者の運転手の娘、「サブリナ」は彼女にあっていたと思う。

声の質という面でも、向いていないと思った。
「ひばりのように響き渡る天使の声」
桜乃彩音嬢(当時)は決して歌はうまいと言えなかった。
でも、澄んだ声質をしていたので、エリックとの二重奏『HOME』で、
エリックの「彼女を可憐で素敵なブーケに変える」に応える「ああーあああーー」が澄んで響いた。
細い響きが天にふわ~~んと上っていく。
(音響やマイク技術が5年前に比べて劣化したということはないだろう)

彼女のソロの部分は、その細い声ゆえ安定してなく音程もふらふらしていて、
下手だなーと思うところはあるけれど、
不思議と、春野エリックと声を合わせるところは、寄り添った。
(声が太い春野さんが、ふらふらした声をしっかり捕まえて、
 落ち着くべき所に落ちつかせてたように聞こえる)

蘭乃クリスティーヌの声質は太い。
上手下手の問題じゃなくて、キャラクターと合うか合わないかの問題。
(極端な話、春野クリスティーヌが想像できるかどうか、というところ。
 彼女ならしっかりした声質を技量で、軽やかで透き通る天に昇る声にするかもしれないが)
そのうえ張りあげようとするので、
蘭寿エリックとの二重奏では競い合いのようで、しっくりこなかった。

私はずっと、純真無垢で可憐なヒロインの歌を歌いたかったが、声質的に無理だった。
(昔のオペラは、見かけが役柄に合わなくても、声があっていればOKでした)
音域的にはカバーしていても、声に軽さが無いので、
ご主人さまをだまして「あはははは~~~」と笑う『こうもり』のアデーレなら、
まあいいよ、でも、お姫様ソングは歌わせてもらえない。
少し教えてもらた事のあるオペラ歌手によると、私の声はドラマティコ・ソプラノで、
持ち役が『フィガロの結婚』の伯爵夫人であるリリック・ソプラノの方に、
太い声質と音域が羨ましい、と言われたが、面白くなかった。

太い声質の人が、私が私が、と張り上げれば、「寄り添う」感じは出ない。
しっかり土台を作って、声を全部響きにして、3~5割ぐらいの声量で囁く感じでやれば、
それらしくは聞こえると思うが、
蘭乃さんに一流のオペラ歌手に匹敵する歌の技量があるとは、少なくても現時点では思えず、
結果出てきたものは、

田舎から出てきた娘、根が素直なのか頭のネジが抜けていたのかは知らないが、
オペラ座の幽霊を怖がることなく、上手く利用して、主役を射止めました。
すごーい、というスト―リー。

天使じゃなくて、芋娘。
『My True Love』を歌って、仮面を取って素顔を見せやがれ、と迫るシーンでは、
蘭トムエリックが、彼女の呼びかけに硬直してぶるぶる手をふるわせているので、
歌で呪術をかけているのかと思った。少し笑えて、酷く怖かった。
ファントムに掛けられた呪いの象徴である堕胎の薬をエリック母に渡す、
薬草売りのギラリと光る大きな目や、かかる禍を象徴するダンスより怖かった(彼女は目千両ですな!)。
長い長いシーンに思えた。

彼女の成りあがりに利用されているのも、それが彼の幸せになっているならいいけれど、
彼女の一時の好奇心を満たすために、犠牲になるのはかわいそうだと思った。

案の定、要望に応じて素顔を見せれば思いっきり怖がられて、勢いよく飛び出していった。

地下から迷いながらも必死で逃げだし、地下につながる楽屋のドアをドンドンと必死に叩いて、
「フィリップ助けて!」と悲痛に叫んだかと思えば、
変わらぬ態度で「お願い地下に帰して」とギャアギャアもがく。
どっちやねん!

初演、再演では不思議に思わなかったのでつっこまなかったこのシーン、
お花さまや彩音ちゃんのは、
エリックの素顔が想像以上に醜く、動転して、決意も忘れて逃げてきてしまったけれど、
ああ、私はなんてひどいことを先生にしてしまったのだろう、という気づき、
純真無垢な少女ゆえの驚きと自分がしてしまった罪深き行為への恐怖が見えたので、
そうよ、はやく戻って謝るのよ、と彼女らの気持ちに乗れて応援できた。
(特に再演は、エリックに感情移入して見ていたので、素直に)

どうやったら地下へ通じる扉が開くんだ、とフィリップらが体当たりをかましているのを、
なぜか色男オーラを出したキャリエールがすっと手で制して、涼しい顔で隠しボタンを押し、
自動ドアオープンするのも笑えたし、
その後、ファントムがわざわざお衣装を着替えて、クリスティーヌを追ってきたのにも、
余裕だね~と苦笑した。必死なんじゃないんかい。

蘭乃クリスティーヌに重なったのは、
・のだめ
・ハゥ・トゥ・サクシード
・中国(?)の話に良くある、貧しい農村から口減らしのために働きに出された娘が、
 富豪の目にとまり、妾や妻におさまった後、
 二度と元の生活に戻ってなるかと、自分の得た地位を守るため、
 主人の寵愛を得ようと、あれやこれやと夫の女たちとえげつないバトルを繰り広げる美女

……私の目と耳には、「天使」から遠かったです。

ここまで、百姓の出らしい図太さ風味でハゥトゥサクシードな「天使」について。


そのお相手、骨太で勤勉そうな「幽霊」。
地下でもんもんと生まれてきた意味を考えて、うだうだしている人じゃなくて、
どんな場所でも、自分の役割を自ら見出し、努力を重ねている人。
自己表現としてのダンスも大好き。理想の踊りを体現するためのトレーニングも欠かさない。

上から聞こえてくる楽曲に合わせて、レッスンを繰り返し、
音だけで舞台のすべてを把握していたからこそ、
カルメンのリハーサルで、場をさらい、誰よりも素晴らしく踊れてしまう。

彼の従者、もとは浮浪者ということだけれど、主人に感化されたかキビキビしている。
再演(2006)のエリックや従者は、キャリエールが月々の手当を持ってこないと、
生きていけない生活能力ゼロな人たちだったけれど(親鳥を巣で待つヒナですな)、
豪華になった地下セットのせいだろうか、従者たちがツルハシをふるって、働いている姿が「見える」。

地下の住環境を良くするためには資金も必要、
とてもボンクラキャリエールの持ってくるお小遣いではやりくりできない
(えりたんキャリエールは支配人としても無能そうに見えるんだもん)、
いざという時のために貯金も必要だし、と地上でも働いていそうだ。

夜になって人目を気にしなくなれば、地上に上がり、
肉体トレーニングのためにランニングしてそうなファン蘭トムだから、
元が役立たずの浮浪者だとは思えない、ただものではない感あふれる従者も
Aチーム、Bチームに分かれての交体制で、
片方が地上で肉体労働やバーテン、ダンサーなどの仕事で生活費などを稼ぎ、
片方がエリックの相手、いや、エリック先生のダンスレッスンを受けているのかも、
と想像できてしまうところがおかしい。

蘭トムエリックは、どのような境遇であっても、悲劇だと運命や他人のせいだと甘えず、
そこで生きる意味をストイックに探していきそう。
自分の生まれた意味を、他人に問うたりしない。他人任せにしない。
自分の人生は自分で切り拓いていく、底力を感じる。

だから、春野エリックのようないじけてめそめそという感じも、
数奇な運命に心が歪んでしまいました、しかしその分純真なところがひときわ輝いているのです、の
和央エリック(記憶が薄くてイメージ)にある、不健全さが(少)ない。

だからこそ、蘭乃クリスティーヌに操られて(だまされて?)仮面を外して素顔を見せたら、
客席からしたら、やっぱり裏切られたシーンの叫びが、
まっすぐ育っていた若木がへし折られたような悲痛さで、客席を貫くのだと思うが、
芝居構成としてはどうなんやろ?
彼女が自分から離れたことについても、彼女の未来を考えるとこれでよかったんだ、
冷静に分析して自分を納得させているし、
キャリエールはエリックは自分のことを親戚のおじさんだと思っているといったが、
こういう行為を続けるのは父親なのだろう、現に目のあたりも似ている、と
直観にとどめず理詰めで固めていくのも知的で、狂っているとは反対のところにいる人だと思う。

カルロッタを殺したのも、クリスティーヌいじめた、許せない、じゃなくて、
あなたは僕の大切なオペラ座を汚し、大事な天使をいじめたのだから、
罪の裁きを受けるべきだ、と、計算づくの行動を取っているように見えた。


質実剛健なファントムに、成功体験にしがみつく現金なクリスティーヌは、
合っていると言えば合っているのだけれど、ファンタジーからは遠い。
私の知っている(少ない)演目の中で、蘭蘭コンビにあうかもと思えるのは、
『夜明けの序曲』かな。見たいとも思わんが。


エリックの応援で、ビストロデビュー大成功!の大変良いシーン。
銀橋に出張して、嬉しそうに彼女の成功を見守るエリックさんが、千秋先輩のようでした。
晴れやかでいい笑顔だ!

トップコンビの久々、大劇では今年初めてのリフトが、それも2回も見られたのは良かったな。


フィリップ伯爵。私が見たのは、愛音さん版だけなので、もう片方は語れません。

初演の安蘭フィリップ=ハンサムなプレーボーイ
 娘たち「キャー! もて遊ばれたーーい!!」
再演の真飛フィリップ=キラキラ王子様
 娘たち「キャー! 結婚したーーい!!」
再々演の愛音フィリップ=お貴族様
 娘たち「キャー! 援助してーー!!(パトロンになって)」


……なんかちがう。
身のこなしから、場の他の誰とも身分が違う、お貴族様!でお金持ち!なのは分かるのだが。
フィリップは、間もなくトップスターだと噂される勢いのある人が演じる役だと思う。

2006年花組公演で、
・エリック :春野(前々花組トップスター)
・フィリップ :真飛(前花組トップスター)
・キャリエール:彩吹
で、初演では二番手(?)級のキャリエールを、再演に当たって比重を減らしたのだから、
そのままスライドしちゃいかんのか?

花組の前公演『グッバイ・サンタモニカ』(タイトル違う)で、
みわっちはトップスターの保護者的な役だったから、同じ役をさせたくなかったのかもしれない。
えりたんにフィリップをさせると『サブリナ』のプレーボーイとかぶるのでためらったのかもしれない。

まず、若手スターにフィリップ役をさせたい、単体では無理だから役代わりでありきで、
しかし、正二番手と役代わりさせるにはキャリア(と現時点での人気)が足りない、と
今の配役にしたのだろう。

トップが「端正だが醜悪な怪人」、二番手が「美形だが過去に生きている既婚者のおじさん」、
三番手が「お金持ちパトロン」の並びで、どこに恋の夢を見ろというか。
このあたりのニーズを、「遊ばれたーーい」「結婚したーーい」などの味で、
がしっと掴むのが、二枚目であるフィリップの役どころなのだろうが、
役代わりの人にその吸引力があるとは、私には思えない。

愛音フィリップはギラギラみわさんらしく大層華やかではあったが、
他の庶民たちとは立ち位置が違いすぎて、う~~~ん。
お貴族様は、お貴族様のご令嬢とご結婚なさる。庶民はおとりまきどまりだろう。
倫理観はちゃんとしてそうな、お育ちの良さが伺えるしねえ。

キャリエールとの年齢差は、初演、再演と比べると一番なさそうだった。
納得のお友達関係!


影の薄い支配人。

事態の元凶なのに、一幕では他にまぎれてほんっとうに目立たなかった。

初演の樹里キャリエール: 若い時はちゃらかった? 愛する人を不幸にしたことを悔やみ、
 残りの人生を過去の清算に費やしている。
再演の彩吹キャリエール: こんな真面目な人がなぜ? 魔が差したとしか思えない。
 不幸な我が子を、やりすぎなほどに精いっぱい愛している気がした。
再々演の壮キャリエール: 悪いと思ってないよね? 流されたボクたんも不幸だよね。
 これからも流されて生きていくんだね。えりたんだからそれでいいよ(これが私の愛、肯定!)

目立たないえりたんキャリエールが輝くシーンがふたつある。

オペラ座の怪人誕生秘話を、
とても大事な人の大事な大事な話であるはずなのに、なぜか他人事に見える蘭乃クリスティーヌに、
自分の低音ボイスに酔いながら、えりたんキャリエールがとうとうと聞かせるシーン。
あーその声で、その顔で、
クリスティーヌに声も姿もそっくりの故恋人(=エリックの母)の気をひいたのですね。
舞台中央では、再現ドラマをしてくれているのに、えりたんの美しい顔が作る、
「私は悩んでいるんだ」と絵にかいたような(どこかペラい)苦悩の表情と
芝居ぶった声がすばらしくて、舞台下手に意識がいく。
(人生に絶望した演技でも重くないのが、えりたんの良い味)
蘭乃クリスティーヌがわかったかわからないのか見えない表情でぼやーんとしているように見える
(寝起きだからね)のも手伝い、我が人生をあふれる情熱を押し殺して語る(という演技)の
えりたんキャリエールがキラ…キラ…している。

かわいいなーと付き合っていた彼女の歌声をきいて、夢中になって離れられなくなってしまった父に、
母の声が大好きで、それに似た声を求めている息子。
キャリエールとエリックは、ともに、声に劇的に惚れるという、末期的な声フェチ。

エリックが、クリスティーヌの声に母を重ねたのと同様、
キャリエールもビストロでデビューしたクリスティーヌに、故恋人を思い出していたので、
キャリエールは、まさか、息子が気に入っている女性に手を出す気では!、とびくびくしました。
その色気は、邪魔だーー!

二幕の親子の確認@銀橋でも、やったらいい声で、やったらキラキラした瞳で覗きこんだりして、
さあ、おいでと手を広げたり、思わせぶりに手を添わせたり、
こら父!、亡き恋人の面影があれどもそれは息子だ、息子をたらしてどうする!と慌てました。
えりたんキャリエールは、色気の使いどころを間違えています。

えりたんキャリエールは、頭が悪そうで仕事もできなさそうだけど、
愛だけは多くて、過剰に振りまかれた愛がトラブルの原因になっちゃう、困った人だ!
(こんな父の元で、あんなにしっかりした息子が育ったのが、激しく謎)

フィナーレではいつものキラキラ全開、ぱあーーーっと明るいえりたんで、
濃ピンク似合うよえりたん、えりたんはやっぱりえりたん(な役)じゃないと落ち着かないわ、と
感じた。
えりたんの役は、太陽を浴びるように愛を受け、キラキラ無駄なほどに輝き、
時に挫折し人生に絶望し、
数分後にあっさり立ち直り、また爽やかにキラキラキラキラしていればよろしい。

私が役者を好きになる傾向には二タイプあって、
「○○さんが演じた△△が好き」と思うのと、
「△△を演じている○○さんが(○○さん比で面白いから/かわいいから/恰好いいから等々)好き」と。
どちらもそれぞれの良さがある。
例えば、霧矢さんは前者の色合いが強くて、壮さんは後者。

えりたんかわいいよ、えりたん。



今回の『ファントム』をひとことでいうなら、
「ちぐはぐ」。

それぞれは決して悪いと思わない。春野エリックがツボだった私だけれど、
蘭トムファントムの、きびきびした歌声は好き。
直線的で、アクティブな目の覚めるような鮮やかなダンスは好き。
(ファントムが、カルロッタのリハーサルに乱入してぶち壊すシーンは、
 こんなに恰好いい盛りだくさんの場面だったのか!(春野さんごめんなさい))

みわっちの安定したお貴族様も好き。

えりたんのやっぱりえりたんだ~~なところも好き。

蘭はなさんの、土着の安定感?も、嫌いじゃない。
彼女の味を生かせる『サブリナ』のような演目なら、素敵だと思う。


大輪、桜一花さまの大活躍をのぞいても、好きな人は好き。

だけど、合わないから、話のほころびが目についてしまう。

らんとむもえりたんも、身長がある人なのに、ちっちゃく見えたのが意外だった。
らんとむは、あの宙組高身長男役に囲まれているときでも、圧倒的存在感で負けてなかったから、
どれだけ舞台を占めてことやら、と楽しみにしていたのだが、
今回は「幽霊」と存在感を抑えたからか、花組の舞台なのに、宙組のときより小さく見えた。

えりたんも、キラキラ封印の我慢役(ところどころで不適切に漏れていたが)だったから、
フィナーレの全開えりたんをみるまでは、縮んだかと心配した。


いちかさま語りつづき。前の記事だけじゃおさまらなかった。

初演、再演では、逆らったら何されるかわからないから従っているように見えた
アラン・ショレを今回の公演で初めて、羨ましいと思った。
再々演のアラン・ショレは彼の奥方カルロッタにベタぼれでした。
ひどいことをする人だけれど、憎めない可愛さにあふれているから、
彼女が喜ぶなら何でもしてやりたいと頑張っちゃうよね、失ったらとても悲しいよね。
「僕の天使をいじめたなーー、おまえなんてこうしてやる」
な衝動で殺されたように見えた再演カルロッタとその夫には、全く同情しなかったが、
今回はファントムが理知的な殺人を犯していたことも手伝ってか、
なにも殺すことはなかろうに、とアラン・ショレとカルロッタを可哀相に思った。

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たまり(ょ)

Author:たまり(ょ)
『マイメロ』の柊恵一さん中心感想や、奈良大淀病院事件の傍聴記録を書いていました。

現在は、感想や日記を時々。
スポットライト(好きな人しか目に入らない視野狭窄)状態で、片寄ってます。

何となくの傾向インデックス
・「某Oさん」や「花柄の君さま」などと表記させていただいている声優さんのファンなので御出演作♪
『おねがいマイメロディ』シリーズ(終了)
・『電王』以降のスーパーヒーロータイム
宝塚歌劇感想
・他ドラマなど
・医療破壊に関しては涅槃の境地にいけたらイイナ♪
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