お決まりの日々?

モモの節句でございます。

月『アルジェの男』/『Dance Romanesque』(2回目)

昨日、15時公演を急遽観劇。

8日ぶりに見た舞台は、初見時より情報が入ったことを差し引いても、
より分かりやすくなっておりました。
二回目であることもあり、え、霧矢さん演じるジュリアンってハイティーン?、
無理があるんじゃという懸念もぶっ飛び、
ジュリアンはハイティーン、としっくり思えました、舞台マジック。
(きっと、先日OGさんの姿に10年(以上)前のイメージが重なり、そのものになったように、
 素敵チンピラマウロなど、イメージを重ねちゃっているのだと思います)

まだパンフ買ってません、読んでもいません。
読もうと思うのだけれど、大劇場のショップは混んでいるし、
梅田のショップは私が通るときにはしまっているので、見られてないのでした。

後二回は観るし(三回に増えていたら怖いな)、パンフを見てのお楽しみは後まわしに。


前回と同じく、ネタばれと妄想を花火大会のように打ち上げてます。

登場人物と同じくジュリアンスキーになれたら、萌えツボ満載で楽しいお芝居です♪


『アルジェの男』

<アルジェリア>

チンピラリーダのジュリアンさん(推定年齢17~18歳)が、
広げた手を指をピラピラさせて、仲間を煽るのが素敵。

パリ祭の日、カルバトスを彼女と弟分のまでおごり、
恋人サビーヌがくっついてくるのを楽しそうにあしらっているジュリアンさんは、
泥にまみれた俺の青春とはおサラバして、
スラムからパリに出て、出世して、いい暮らしをしたい、と気分よく夢を語る。

ジュリアンファンのサビーヌは、ご機嫌な彼の様子に、ニコニコしているけれど、
ジュリアンマニアのジャックさんは、恐怖を抱く。
自分たちの元から、まっとうな世界に飛び出そうとする
ジュリアンさんを止めようと、アルジェリア総督の財布をスるようにけしかける。

いざ実行、という時に、、
ボランジュ総督に、上司である将軍の葬儀への参列してもらったことの礼を告げに
アンリが登場するが、
この時、
・アナ・ベルという可哀相な少女が母に続いて父も失ったこと
・アンリがアナ・ベルに同情心からか多大な好意を抱いており、
 アナ・ベルの父がいない軍隊には未練が無いこと
・ボランジュ総督妻は、すぐにお家に人を招き入れる癖があること
などの次の展開や先の展開への説明が付けられているのが、気持ちいい。
「愛ってやつが」に代表される、とーとつな台詞もあるけれど、
物語構成はしっかりしているんだなあ。

その後、ジュリアンのスリは失敗し、アンリを誘ったのと同じように、
ボランジュ総督の妻、ジュリアンによると「あんたのかみさん」が、ジュリアンを邸宅に誘う。

アンリが誘いを固辞した時には、そうか、と流した総督だが、
ジュリアンの場合は有無を言わさぬ強引さで家に引っ張り込む。

アンリとの違いの差は、すぐに明かされる。
「お前(中略)が好きだ」(1)
略した部分には、「の瞳に燃える野望の炎」のような言葉が入るのだが、大勢に影響なし。
ボランジュさんが一目でジュリアンを気に入ってしまったことは明白。

観客(少なくても私の)とボランジュ夫妻の心をわしづかみにする、
スープに浸したパンをもぐもぐする、ワイルド&小動物系のチンピラジュリアンさんのシーン。
前回見逃したか、変更があったか、霧矢さんの本物志向がさらにグレードアップ。

夫人に瞳が素敵と近距離で顔を覗きこまれてぶーーと噴き出すワイン(?)も、
しっかり色つきの液体(りんごジュース??)。
スープも、デミグラスっぽい色のがちゃんとお皿によそわれていて、
白いパンを浸して、お口にいれて、拗ねながら食べてます。一口食べてからは、
美味しかったのかお腹が減っていたのか、もぐもぐもぐもぐひっきりなしに食べてる姿が、
大変に愛らしい。ここにいれば、毎日うまいものが食えるのか、とジュリアンの気持ちが揺れる。
(でも同じものを一日に1~2回、二か月強にわたって食べ続けるのは大変だな。
 せめてスープは公演毎に変えてあげて下さい。ん?もしや初回見たのは、
 ホワイトシチューだったかで、ちゃんと気遣われていたのかな)

財布は取れなかったけれど、ボランジュ総督夫妻のハートをがっちり盗んでしてしまった
ジュリアンさん。

後に、「好きな子を傷つけることで自分の愛の方向を確かめる」性分だと、自分を知ることになる
ボランジュ夫妻の一人娘、エリザベート(推定年齢12~13歳)が、
おのれの性癖を発揮し(三つ子の魂、百までというからね)早速ジュリアンのプライドを傷つけにかかる。
「こんな下品な運転手は嫌」
「汗臭いのはいただけない」
夫人がうれしそうにジュリアンに密着しているのだから、汗のにおいはあれど、臭くはないと思う。
その後、ジュリアンが臭いのか、と自分の腕やらをクンクンする姿に、
娘も内心、真に受けちゃって、本当にかわいい~~と思っていたに違いない(妄想)

娘が嫌、ゆーても、おとーさんおかーさんがメロメロなんだから、
ジュリアン本人が嫌がっても、運転手から出直すことになるのは明白。
ジュリアンの「嫌」も、「やるんだ」と押し返すボランジュさんは、
かつて自分も絶望を見たことがある、お前と同じだ、だから一緒にやろう、などの
剛柔織り交ぜた口説きテクニックで、ジュリアンに腹を決めさせる。
(後ほど、娘の心を強い言葉で断定して、自分の望む方向へ向かわせるなど、
 ボランジュさんのコントロール能力は恐ろしい)

ボランジュさんの「(運転手を)やるんだ!」恫喝に、ジュリアンがびっくぅ、とひるむのが
若さと、スラム育ちでもこれまで守られて育ってきた、彼の正義感の元となっているであろう、
ある意味「育ちの良さ」を感じさせて、好ましい。



ジュリアンのスリ失敗、はすなわち、監獄行きコースだろうから、
その間に思いっきり恩を売って、自分から離れられないようにするのが、
ジャックさんの作戦だったが、待てども待てどもジュリアンがボランジュ家から出てこない。

ボランジュさんの囲われものになったらしいという噂に、
もともと愛情の表現がゆがんでいる彼の行動がエスカレート。
リーダーが帰ってこないことに不安を感じている仲間に、
こうなったのもジュリアンがショボイせいとけしかけて、
「イケてないおニイさん」になったジュリアンを嬲る。

ジュリアンさんは意外に、ケンカは強くないらしく
(リーダーはカワイ子ちゃんだから祭り上げる路線だったのか?)、たちまちピンチに。
が、悪ガキどもは、「あなたたちーー!」と怒声を浴びせながら髪をふり乱して
体当たりしてくるサビーヌにとめられる。
そこで、今のリーダーは俺だよ、といわんばかりにカッコつけて登場し、
ジュリアンに掛けの負け金100フランを出せよ、出せねえだろといびったら、
意外なことに札を付きだされ、
「足りないなあ、もう100だ」「利子と手切れ金」
と汚くせびって窮地に陥れたといい気になっていたら、
お金を持ってなさそうなサビーヌが「私が立て替えるわ」と出してくる。

この時の完全敗北が相当にこたえたらしく、かなりの仲良しであった恋人を捨てて、
サビーヌと一緒に、パリに発ったジュリアンをこっそり追いかけて、見張るという
ストーカー行為に出る、どこに出しても恥ずかしいゆがみっぷりがない
ジャックのヘンタイが気持ちいい。

掛け金の話が出た時、100フランという額にサビーヌも相当に驚いていたので、
彼女にとっても大金。そのために無理をしたところを、
ジュリアンの匂いがするものなら何でも欲しい、というヘンタイさんに
つけこまれたのじゃないかと妄想。



<パリ>

5年後のパリ祭の日。パリのシャルドンヌ邸。
パリ社交界の華、寵児となったジュリアン(推定年齢22~23歳)に、
着飾らせた娘(推定年齢17~18歳)をエスコートさせ、
周囲が「素敵ね」「二人を結婚させるおつもり」と騒ぐのに、
ボランジュさんの目じりは下がりっぱなし。

当の娘といえば、田舎者、下品、とからかって楽しんでいた相手が、
今や、誰もが憧れる素敵で有能な社交会の若手スターになってしまったのはいいとしても、
自分をもどぎまぎさせるのが許なくて、怖くって。

「ジュリアンのことなんて好きじゃないわ。父の部下よ」「私のこと興味ないでしょ」
とあしらわれ、エリザベートは綺麗なんだけれど、気が強くて疲れるな、と
一服入れようとしていたところに現れたのが、アナ・ベル(推定年齢21歳ぐらいにしたい)。
(あまり若くすると、アンリにロリコン疑惑が生じるので)

彼女は有力者シャルドンヌ伯爵夫人の唯一の肉親である姪であったが、ジュリアンは知らない。
また、神様のしもべとしての生活を送っているアナ・ベルも、社交界のことは知らない。
二人は互いのことを全く知らない。
予備知識が無いからこそ、話せることがあるというジュリアンに、アナ・ベルは楽しそうに笑う。
アナ・ベルがいつになくはしゃいでいることは、
アナ・ベルにくっついているアンリにも、シャルドンヌ伯爵夫人にもすぐに見てとれた。

アナ・ベルのそばにいたい、と押しかけてきた男(アンリ)は、
恋人候補として雇ってはみたものの、使用人と変わらないじゃないの。
全く使えない。
なのに、このジュリアンはどう? 
彼なら、アナ・ベルにときめきを、喜びを与えてくれる。
それに、(以下、ボランジュさん夫妻と同じなので略)

アンリが、お祈りの時間ですと、アナ・ベルを引っ張っていき、
二人きりになるとすぐさま、シャルドンヌ伯爵夫人は、ジュリアンを口説く。

悪党!大いに結構。男はね、悪いところがなくっちゃ政界の波はくぐり抜けられないわ。
野心に燃える男性の冷たい瞳は、とってもセクシー。
女性にだって野心は美しさを保つために必要なのよ、ふふ。
現に(若い男の子が、まっすぐな目をキラキラさせながら、
「俺はワルなんだぜ」っていきがっている姿は、なんてカワイイのかしら。
 若さっていいわね。この子を手元に置いて話し相手にしたいわ~)
と酸いも甘いも楽しまれた伯爵夫人は、思っておられるに違いないと確信するほど、
熱い眼差しをジュリアンに注いでいる。

さて、私の唯一の気がかり、可哀相なアナ・ベルに、
女性として男性に愛させる幸せを与えてくれる気はないかしら、と誘う。

その後、上手から「いつものように口説く恰好で」政治の話をするミシュリューが出てきて、
政敵であるボランジュを陥れられたら、あの子が手に入るのか~とねばっこい視線を送る。
(その視線が怖かったのか(違)、下手で後ろを向いているジュリアンさんが、
 額の汗を拭いてます。さりげなさがツボ。ハンカチの収納場所は右のポッケかと、
 つい気になってしまう)

ミシュリューが伯爵夫人を連れて行き、ジュリアンが一人残っていると、
こんなところにいた―!とたちまちにぎやかな秘書仲間に取り囲まれ、パリの下町に行くことに。
始めは断っていたジュリアンも、だんだんノリノリになって歌まで歌っちゃう。
(この時のミシェルさんがとても嬉しそうな理由はすぐに明かされる)
そこで、サビーヌと。時の権力者の部下とあられもない姿の下町の踊り子という立場で、
まさかの再会をする。(へそピアス(?)までキラキラ光を受けて綺麗です)
楽屋を訪問すると、「貴女の邪魔にはなりたくない」と強く拒絶され、
しかも今はジャックと一緒に暮らしているとのこと。
そのジャックには有り金全部巻き上げられるし、来るんじゃなかった、
としょんぼり店から出てきたところに、ミシェルがいた。

ジュリアンの様子が変だから、心配で待ってたんだ、そんなことだと思ったよ。
「君が好きだ」(2)
と明るく告白するミシェル。先ほどのご機嫌の理由はこれか。
尋ねもしないのに、ボランジュさんが僕だけには君の過去を教えてくれたんだ。
だから、相談相手になれるよ。とりあえず、気分直しに飲みに行こうか、という
明るくさわやかで、でも強引なアプローチを、なんとか断って、
きょうは散々だな~~と思っていたら、ダメ押し。
エリザベートがお取り巻きを連れて登場。

あら、ジュリアンさんよ。誰かと待ち合わせ?なはずがないわよね、
ジュリアンさんのいい人はエリザベートって噂よ、ねー、と和やかな雰囲気に、
(過去は過去、今は今)とちょっと顔のがほころんだ(?)ジュリアンだったが、
「噂は噂」
「いい機会だから言っておきますけどね、何か勘違いしてない?」
「ジュリアンのことなんて、全く興味ないわ!」
「あんたなんて私と釣り合うはずがないって、あんたが一番よくわかってるわね!」(ともに意訳)
と冷たくきつく、エリザベートに侮辱されてしまう。

今日のジュリアンは、色んな事が重なって大変疲れていて、
いつものように流すことができなかった。
大体、ジュリアンさんは、後々を見てもそうだが、、
計画を立てて、順々にこなすのには非常に有能なのだが、突然の出来事に弱い人なのだ。

エリザベート、よくも俺に、恥を書かせてくれたな。
今に見ていろ。俺の前にひざまずかせてやる。
花売り娘から差し出された花を、しばらく愛でた後握りつぶして捨て、
エリザベートへの復讐を決意する。
泥にまみれた青春から上ってきた俺をなめるな。

復讐、といっても、不幸を願う、というのではなく、
えらくなった俺を見て、後悔するといい、というかわいらしいもの。
汚いことが嫌いなジュリアンさんなので、
相手を下げるのではなく、正々堂々と自分の努力で地位を得て、相手を見下すスタイル。
だまし討ちとか、卑怯なことは、彼の美学が許さないのです。
(アルジェでクサっていたころから、ジュリアンさんは一貫して弱い者の味方、
 ヒーロー気質の人でした)

そうできるだけのアテは先ほど与えられた。

こっぴどく振られたエリザベートに未練はない(はずだ)。
シャルドンヌ伯爵夫人の力は、ボランジュさん以上のようだし、
控え目だけれど、一つ一つ素直に受けるアナ・ベルの反応は、
男前で勝気なサビーヌや、えらぶるエリザベート、電波なボランジュ妻とは違って
新鮮で好感を持てるし、本気を入れよう!

ジュリアンと出会ったアナ・ベルは恋の喜びを知り、生き生きと楽しそう。
アンリは自分の力不足を知り、愛しい女性に生きる喜びを与えたジュリアンを、まぶしく思う。
そして、いつしか彼自身もジュリアンの虜になっていたのだった。
(としないと、ラストが、「出来ない自分を棚に上げ、他人のせいにするな!」になってしまう)

ジュリアンとアナ・ベル(とアンリ)が楽しい時間を重ねている時、
エリザベートは猛烈に怒っていた。
ジュリアンが、まさか別の女と!
傷つけてやったと思ったのに、全然じゃない。悔しい。
そしてこの胸の苦しみは何?? なんで、とエリザベートが地団太踏んでいると、
ボランジュ夫妻タッグがあらわれ、エリザベートの苦しみは、
エリザベートがジュリアンのことが大好きで大好きで仕方ないからなんだよ、
と導く。

エリザベートはジュリアンを、アナ・ベルがいそうな教会に呼び出して、告白。
まだ彼は父の部下なのだから、別に呼び出さなくても会えるのに、
教会にしたのは、父の入れ知恵なのだろう。

神の前で正直な思いを告白したという舞台設定に加え、
たぶん、アナ・ベルがいるだろうから、ダメージを与えられる。
義理堅いジュリアンが娘に恥をかかせるはずがない。

ボランジュさんの計画通り、人前で
「あなたを愛してます!」(3)
と崩れる名家の、大恩ある方の娘を冷たくあしらうはずもなく、
「僕も愛してます」(4)と優しく抱きとめヨシヨシする。
その一部始終を、アナ・ベルとアンリが聞いてしまう。

「この屍をどこに捨てよう」
アナ・ベルは、事の真偽を確かめることもなく、勝手に絶望。
アンリは彼女に生きる意味を与えることができず(そうしようとしたのか?)、
また、神のしもべにもなれなかったらしい、アナ・ベルは命を絶ったが、
「胸の病気が再発したので、パリを離れて遠くに行きます。
 どこに行ったかは教えられません」のさよならメッセージを受け取ったジュリアンが、
エリザベートとの結婚話を進めるのも無理はない。

束の間の女、アナ・ベルが風のように去って、
外務大臣に昇進した上司の推薦を受け、ジュリアンとミシェルも出世。
エリザベートの結婚話も進む、と順風に乗っているジュリアンに、
故郷から彼を求めて追ってきたジャックは焦る。

「俺と歩かないのなら、引きずり下ろす」と、ジュリアンと正反対の考え方の
ヘンタイさんの愛は激しい。
(ボランジュをくだらないスキャンダルで失脚させ、ジュリアンゲットーを
 たくらむミシュリューさんから、ジャックが依頼を受ける時の
 待ち合わせの柱に併演のショー「Dance Romanesque」と文字があるのは、
 『ミ・ロアール』のようで、連携を感じてうれしい)

ジャックの格好の道具は、ジュリアンであり、サビーヌであり。
人を道具と思っている間は、心はつかめない。
ジュリアンは、障害でしかないジャック殺害を決意した。
サビーヌは、ジュリアンを巻き込むのは許さないと、冷静に計画して、ジャックを撃った。

ジュリアンさんは、突発的な出来事に弱い人で、いいなりになってしまうのが欠点で可愛いです。

サビーヌが、今の恋人を殺害したのは、ジュリアンを巻き込むと聞いて許せないと思ったから。
「やめて! 私のしたことが無駄になるじゃないの」
彼女自身のことはどうでもいい、ジュリアンが上っていくことが私の生きる意味なの、
あなたを裏切って、ジャックと暮らした私をこれでゆるしてね、と
告白するものだから、ジュリアン大動転。

なんでサビーヌはここまでできるんだ、彼女を動かしたのは、愛?
ところで何だ、この彼女に対してどんどんと湧き上がってくる、新しい感情は。
今まで知らなかったぞ。
そうか、これがその「愛」ってやつか。
「愛が、この胸を、(ここで胸を押さえて)ガンガンと、叩いているんだ」(5)

何回書いても変な台詞だけれど、ジュリアンさんが心からそう思っているのが伝わるので、
耐えてきた女、サビーヌも倒れるように巻き込まれる。

二人で逃げよう。二人で、できるところまで生き延びよう。

チンピラ一人殺したところで、ボランジュさんほどの力があれば、簡単にもみ消せる。
(西○建設などに関係する不思議な死体が話題にも上がらないように)
動転したジュリアンさんの有能な頭がぶっ飛んだ、というよりも、
ボランジュさんを頼れば、命がけの愛で自分を揺り動かしたサビーヌと一緒に生きることは出来ない、
この愛を手放すこともできない、
それならば、彼女と一緒に裸一貫で出直すまで、となったのだろうなあ、真面目な人だから。

立身出世のために故郷を捨てて得た、第二の人生。
愛する人と生きるために、今まで築き上げた社会的成功をすべて捨てて出直す、
第三の人生を始めた彼の命を奪ったのは、アンリの銃弾だった。

アンリはなぜ、撃ったのか。
アンリがアナ・ベルのことを直属の上司である将軍存命時に見染め、
将軍を失った彼女を支えたいと、軍人をやめてお世話係のような存在になったことは分かった。

しかし、自分がアナ・ベルに生きる喜びを与えることができなかったからといって、
ひと時でもそれを与え、彼女の人生に色彩を与えたジュリアンに憎しみを向けるのは、
あまりにも恰好悪い。
アンリは、アナ・ベルに告白すらした様子が無い。
湖に身を投げさせたくなければ、伯母の許しを得て、軟禁でもしておけば、
時が、状況を変えたのかもしれないのに、それさえしない。
「貴女が死んだら、私はジュリアンを許さない。死をもって償わせる」など
狂気じみた瞳で言っておけば、「ジュリアンを恨む気はない」というアナ・ベルは、
生ける屍状態ではあったかもしれないが、身を投げはしなかっただろう。

でも、アンリは何もしなかった。

ジュリアンと出会ったことでアナ・ベル様が生き生きと楽しそう、綺麗になった。
どんな男か、と思って見つめているうちに、自分もファンになってしまった。
このまま、アナ・ベルにくっついていれば、自分もジュリアンの傍にいられる、と
ウキウキしていたほうが、
「俺たちを捨てて、別の女と生きようとするお前を許さない」
「死が俺とお前と、アナ・ベル様を結び付けるのだ」
と告白弾丸をかましたとした方が、私はすっきりするように思う。
アンリもすぐに(アナ・ベルとジュリアンの)後を追っただろうし。

ジュリアンストーカーのサビーヌは、同じくストーカーのジャックから、
アナ・ベルのことは話に聞いていたかもしれないが、その家来までは知らなかっただろう。
やっとのことで振り向いてもらえた大好きな人を、知らない人に殺されてしまった。

残念ですが、強く生きてください。

(1)~(5)は作中に登場した、直接的な愛の台詞です。む~~。



二回見終わった後も、話は面白い、とは思えないのだけれど、
ジュリアンの可愛さにもだえることができます。
なんて不器用で、くそまじめなカワイ子ちゃんなんだ。
気分はボランジュ夫妻。お持ち帰りできた夫妻が羨ましい。

サビーヌのナイスバディにも、度肝抜かれます。オッサン目線でも楽しい♪


『Dance Romanesque』
110807_daigeki03s.jpg

公式ページに場のタイトルが載っていたーー!!
これですっきり。

このショーは、ホント濃ゆくて、見どころ満載で、泣かされます。

プロローグは、二番手さんから始まる。
二番手さんは銀橋を渡る。下手から上手に。
トップさんは下手から渡る(ノートルダム)こともあるし、上手から来ることもある。
三番手さんは、若手を引き連れて、銀強の真ん中で、キラキラアピールする。

「Dance」というタイトルに嘘はナシ。
オープニングから踊りっぱなし。
汗がライトを受けて、霧矢さんのおでこがますます可愛く光る。
こめかみの血管やひたい中央に斜めに浮く血管まで素敵(←病気)
甥(1歳)のおでこがかわいい、とジジババがメロメロになっておりますが、
甥どころじゃなく可愛いです(というと、叱られるので言いません)。

二階席まで客席おりがあるのですが、……前と後ろは詰まっているのだが、赤い。

「ノートルダム・ド・パリ」は、主役さんの台詞入り。
「よせ!」「やめろ!」「返してくれ!」という悲痛な声が胸に刺さる。
銀橋でせむしスタイルで片足を引きずるカジモトが、「翼が欲しい」と望んだとおりの
結末を絵にして見せてくれるのだが、それでは飛べないじゃないかという固そーな……。
涙が引っ込むほどにはひどくないけど。
その前の胸元に赤いガーベラを刺して、悲しみに身をよじる花形スターさんのダンスも、
周りが心配するほどに痛く巻き込まれるので、救いという展開はありがたいし、
霧矢さんが神々しいお顔でおられるのでいいことにしよう。
(もうちょっと長く見ていたいので、ライト長めでお願いします)

ドラキュラ伯爵のもりえが、無敵スタイルで、
ミスター平成仮面ライダーファンの私が、彼女に魅かれないはずがない。
人間の若者に、勝ち誇っている隙に魔法のステッキを奪われて、あたふた。
やっつけられちゃって闇に沈む、指まで綺麗で間抜けで素敵です(ほめてます)。
こんなにスタイルがいいなんて、ズルイ、と思ってしまう。

まりもちゃんがもりえとマギーを引き連れて踊るのは、
これが本来のバランスなんだろうと思った。
今の月組は三番手さんまでの上背があまりないので、
娘役さんのヒールはおおむね低い。
『アルジェ』でも思ったが、もりえミシェルと相手役が組んでで踊るとき、
ミシェルの顔を見上げる彼女と、その彼女を優しく見降ろすもりえさんの
顔の「角度」が、絵のように完ぺきです。
まりもちゃんとのバランスだけでいえば、もりえさんのお顔は小さすぎるので、
マギーの方があっているのだろうなあ。
おでこくっつけて踊っているようなきりまりコンビは、幸せそうで大好きだけど、
一枚絵でみたらマギーまりもなんだろうなあ。

大きさという点では不利でも、それに代わるもので、演技者として見せてしまう。
指先の角度や手の甲の筋の張り方まで、男性のように見せて、ハッとさせられる
霧矢さんは、すごいなあと思うのです。


マギーさんは悪い人が似合う、ショーのワンシーンであっても、
悪さに説得力を与えることができる力がある男役さんなのに(嘉月さんも好きでした)、
よくも前公演で、かしましい女役を振ったな~~と演出家に怒りが。
さすがの美人さんだったけど、そういうお役は、退団後に回ってくるだろうから。

人間ミラーボール衣装のトップさんたちが、ライトダウン後、少しの光を受けないように、
身を固くしてすすすす、と銀橋中央から下手へはけていくのが、実に実にかわいらしいです。

「SKY DANCE」も2番手さんのソロから。
舞台奥から主役さんが出てくる。左右に飛びながら大きなジグザグを描いて前方へ出てくる、
それだけで、もう違う。ポーズがいちいち綺麗。ドラマティックで、悲しくて、そして、
復活のラストが、舞台装置の効果を取り除いたとしても、まぶしい。
休んでいるようで休んでないように見えるのが、すごい。

フィナーレの、トップ娘役さんの代役さんシーンは、初見の時よりは、
しっくりなじんだ感じ。デュエットダンスでは、ここでリフトだったんだろうな、
と想像させるところあり。全ツに期待。

ダンスもいいのだけれど(特にバレエっぽい振付の霧矢さんが綺麗で私は好き)、
真正面から、正々堂々(?)、ドーンと受けるようなソニックブーム(=歌声)が気持ちいい。
彼女が発する振動に、自分の身体が共振しているのを感じられると、肩こりも治る気がする。

8日前より、パワーアップしている!
どこまで行くんだろう。それを追いかけたい気持ちにさせる、今の霧矢組です。
お披露目公演の時は、二番手以下との差がありすぎてどうなるのやら、
前のトップさんの時のパワーバランスが恋しかったけれど、若手がのびのびと
育っている勢いを感じます。さすがフィンチママだ。
(霧矢さんはいいお母さんにもなれると思います)

霧矢さんのダイナマイトな女役も大好きなので、
まりも嬢と迫力ダンサー姉妹を演じる場が見られたらイイナ♪と願ってます。
ギラギラ衣装でよろしく~~♪

帰りに宝塚大橋で見上げた月。
110807_moon2s.jpg

この後実家に行って、甥のデコを見ながら(中略)、弟夫婦の帰りを待って夕食を食べたら、
午前様になってしまいました。

*Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

*Trackback

トラックバックURL
http://okimari.blog26.fc2.com/tb.php/3589-e3b597a6

Menu

プロフィール

たまり(ょ)

Author:たまり(ょ)
『マイメロ』の柊恵一さん中心感想や、奈良大淀病院事件の傍聴記録を書いていました。

現在は、感想や日記を時々。
スポットライト(好きな人しか目に入らない視野狭窄)状態で、片寄ってます。

何となくの傾向インデックス
・「某Oさん」や「花柄の君さま」などと表記させていただいている声優さんのファンなので御出演作♪
『おねがいマイメロディ』シリーズ(終了)
・『電王』以降のスーパーヒーロータイム
宝塚歌劇感想
・他ドラマなど
・医療破壊に関しては涅槃の境地にいけたらイイナ♪
リンク先=『麻生太郎オフィシャルサイト』さんスキー♪

チベットを知るために-人権問題(ダライラマ法王日本代表部事務所)

最近の記事

カレンダー

05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

カウンター

QLOOKアクセス解析

ブログ内検索

月別アーカイブ

なかのひと。