お決まりの日々?

モモの節句でございます。

月『アルジェの男』/『Dance Romanesque』 5回目

今日の15時公演を見てきました。
この席でもう一度見たかったのじゃよ(奮発しました♪)。
しかし、8月6日にもなった、両眼視ができないという症状(像が二つに見える)が
こんな大事な日に限って起こる。
もともと双眼鏡で両眼視ができないので、オペラグラスも望遠鏡としてしか働かないのだが、
それを使えば立体視はできなくても像はひとつになるはずだが、
忘れてきちゃったし、行きの電車の中では飲料ボトルが破損して水が流れ落ちるし、
う~~ん。(助けてくださった方、ありがとうござました)

しかし、ショーでは両眼視復活して、しっかり楽しめました。
こんな楽しい公演が、あと一日なのが本当に勿体無い。

8月25日は、ガ(ガよりンを高く、を重ねる)と聞こえたと思ったのに、
今日は、ンとに感じた。不思議~。

ちゃんと今日は、「美酒(うまざけ)」として、ソニックブームを受けてまいりました。
最後の女性コーラスでは、はっきり「ざ」なのに、なぜ「馬だけ」と……??
そのときは、舞台で行われている芝居に神経を根こそぎもっていかれていたのかしら?
お教えくださりありがとうございました。


久しぶりの席で、一番印象深かったのは、ジュリアンの瞳の美しさ。

サビーヌの行為、自分に向けられた無償の愛の衝撃を受け、
また彼自身にも同じような思いがあり、それが湧き上がってきたことに驚きながらも、
これが一番大事なことなんだ、探していた「黄金」なんだと吹っ切れた
ジュリアンの瞳に宿る光が、未来へ希望を持つ少年のような純粋な輝きで、
本当にきれい。

閉塞感のあるアルジェ時代、
アルジェ時代に描いた物理的な夢はかなったが、どこか欠けた感じがあり、
もっと大きな「金(きん)」を求めなくては、と焦りの気持ちもあったパリでの生活、
「金」を得るために、と策略をめぐらし、ジュリアン比で最もひねくれていたのは、
高慢なエリザベートをとうとう屈服させたところの、にやり。

そこから、一気に、生まれて初めての純粋な気持ちに飛び込む。
人が変わったように生き生きする。理屈じゃなく、心のままに身体が走り出す。
このダイナミクス。
そして、少年のような純粋な瞳の輝き。
アルジェ時代の野心に燃える瞳が陰のある赤を感じる美しさであったのとは別物で、
透明感のある、みずみずしい、水の惑星を思わせる瞳だ。

霧矢さんのジュリアンを見られて良かった、と思いました。
(大野先生の狙いは知らないが)

たださ~~。
結末は良いのだ。
サビーヌ、この先どんな困難が待ち受けていようと、君となら乗り越えられる、
君が僕が追い求めてきた黄金だったとわかり、僕は今とても幸福な気持ちだ。
未来はハッピーパラダイスだ、さあ、行こう、うふふあはは、
と主人公は幸せの絶頂で人生のクライマックスを迎えるのだから。
アンリに撃たれる直前、サビーヌの両手を取って踊るように腕をふる
ジュリアンの脳内はお花畑にしか見えん。あまりのかわいさに、これを思い出した)
『おねがいマイメロディ無印 ♯30 だったかな
たださ~~。
これだけジュリアンが衝撃を受けているのを、彼の今までの人生を打ち捨てて別の道に進むのを
「手ごたえのあるずっしりとしたものだ」
「愛ってやつが、この胸をたたいているんだ、ガンガンと」
と霧矢さんの台詞(と身体の使っての演技)だけで、見せるのはもったいないと思う。
伝わってないわけじゃない、しっかりと、ずっしりと手ごたえを感じて
こっちにきているけれど、
それだけ気持ちが高まったのなら、
「歌」
でしょう。

霧矢さんは歌で表現するのが得意なトップスターなんだから、
そこで、一曲、ジュリアンは人生の絶頂にいます、という歌があると、
同じ終わり方でも違うと思うのだ。

歌がないなら、せめてあと10秒、しっかりと
ジュリアンの変革シーンを見せてほしい。


それから。
アナ・ベルは歌で気持ちをたっぷり表現する場を与えられているのに、
その前にかかる時間がしっかりと長い。
アンリへのお願い台詞のタメが、気に触るほどに長く感じる。

彼女が、アンリに念を押して「お願い」するほど、
彼女の真意、彼女はジュリアンを恨んでいない、彼に感謝しているから、
彼の進む道の障害になりたくない、という気持ちを、
まったく理解できなかったアンリの能無しが印象に残る。

だいたい、美しさも重要なファクターである軍隊であの頭の悪さ。
あれほどの群をぬいた美形じゃなければ、軍隊に入れやしないか、
さっさと除隊されて、どこかで野たれ死んでそうなとりえがない男。
(射撃は上手いようだが)
だからシャルドンヌ夫人も、アンリにアナ・ベルを任せない。
(アウト・オブ・眼中というやつ)
アンリには、アナ・ベルに気持ちを告白する勇気もない。
ただ、アナ・ベルを傷つけたくない、という気持ちの優しさ、
それが、好きな人を傷つけたとしたら、そんな自分が耐えられない、という
ナルシシズムからくる弱さであっても、
二人きりになろうが、手を出せない、という安心感があって、
下僕としてタダ働きさせるならいいわよ、とお屋敷に置いてもらっている感じ。
着せ替え人形のようにスーツをとっかえひっかえさせられているのは、
アナ・ベルには見えないからシャルドンヌ夫人の趣味による、美形の有効活用だと思う。

シャルドンヌ夫人は、この男にアナ・ベルを任せたい、と見込んだジュリアンには、
アナ・ベルと結婚することのメリットをとうとうと延べ、
アナ・ベルの部屋に案内し、二人きりにしちゃう、行動派でやり手だから、
アンリは本当に使えない奴に見えたのだろう。

ミシュリューの行動には、アンテナを向けて注意しているジュリアンも、
アンリにはまったく気をかけず、いてもいなくても良いような対応。
アンリは大変わかりやすくアナ・ベルに執心しているのだが、
障害になるとも思われていない。
ジュリアンはスラム街出身で、アンリは将軍直属の軍人であったというのに、
まったく相手にされていないとは、悲しいほどにできない子なんだな。
かわいいだけでは世の中渡っていけないのだね。

こんな、ご主人様のお願いを理解できないペット以下の馬鹿が、突っ走りました、
(もしくは、アンリもジュリアン・ラブの激ホモで、ジュリアンを他人に渡すぐらいなら
 この手で、この弾丸は俺の愛だの無理心中)
という役を三番手がするのはおいしいのか?
あの方が来る、と生き生きとした心で弾いていたピアノを
「アンリ、私は、もう、二度と、ピアノを、弾かないわ」
というのは、私の心は死にました、だから私の心であるピアノを弾くこともない、
私には未来はありません、あの方との思い出とともに逝きます、
わかってくれるわよね、アンリ、としか、私には思えなかった。

二番手が、ホモで心がゆがんだDV野郎っていうのもどうよ?

アンリを、アナ・ベルを思うあまり、凶行におよびましたという純愛キャラにしたいなら、
アナ・ベルのアンリへの言いつけをあっさりにしないと、
無能ゆえの暴走にしか、私には映らなくて、悲しい。
アナ・ベルの死から、ジュリアン射殺までは、エリザベートとの婚約や結婚の打ち合わせ、
云々があるので数ヶ月はあると思うが、
あれほど場面ごとに変えていたスーツを着替えていないのは、
ある朝、別荘でアナ・ベルの屍を見つけたアンリは動転し、着の身着のままで飛び出して、
精神ぶっ壊れた状態で、ジュリアンを付けねらっていたということか。(アンリ、臭そう……)

アナ・ベル様のペットへの命令シーンをあっさりにして、
ジュリアン開眼シーンを10秒でも長くしてほしい。
できれば気持ちの高まりを歌にして欲しい。ミュージカルロマン、らしく。
1時間40分の芝居なんだから、主役の歌が中盤で終わりなのはあっけない。
終盤にも主役に、
できれば、これからともに生きていくと決意した主役コンビのデュエットを
入れてほしかった。
もうひと時も離れたくない、とおでこくっつけているトップコンビは、
純愛モードになったジュリアンに引きづられて、少女の心を揺り動かされているサビーヌも
かわいくてとっても良いのだけれど、その高まっている気持ちをぜひ歌に!
主役コンビのデュエットは、アルジェ時代の一曲なんてさびしい。
あの、ヒューの口笛で始まるかわいい痴話げんか曲「死んでも良い」が
5年という年月と、衝撃的な出来事と告白によってどうなったのか(成熟したのか)、
それを見せてからの、結末シーンでなぜだめなのか。


二番手、三番手は、現状ではおいしく見えないのだけれど、4番手、5番手はおいしい。

パリの下町に行こうよ、の誘いシーンでも、一人色男のポーズを崩さない、
同性への告白シーンでもあっても、爽やか~~なので、ノン気の相手にお礼まで言われ、
その後も良好な関係を保ち続けられる、ミッシェルさんの役はおいしいです。
家柄よし、仕事できる、ハンサム、その上長身の高スペックに、
やさしくて親切、とても爽やかなんてできすぎです。
ホモはジュリアンだけに発動しているようすで、欠点にもならない。
夜会のシーンで、ジュリアンがエリザベートをエスコートして登場するシーン、
ミッシェルがジュリアンばっかり見て、お相手の女性に、引っ張られているのがかわいい。
会話の内容も、ジュリアンのことばかりのようで、彼を見ては女性に話しかけるという
わかりやすいお気に入りぶりが、気持ち良い。

物語でわかりやすい悪人として出てくる、ミシュリューさんも、
一人だけ明らかに色が違っている異質さがおいしい。
物語のキーパーソンであるボランジュさんの直接的ライバルであり、
パリでのキーパーソン、シャルドンヌ夫人ともガンガン絡むので、目立ちます。
ドメスティックバイオレンス野郎のジャックは、悪人としては半端な
自称「アルジェのしらみ」、ジュリアンによると「ドブネズミ」なため、
彼の大物振りが頼もしいです。

ジャックさんの「上げ潮」という言葉が、ジャックさんの美麗な見かけにそぐわない気がして、
心の中で「ぷっ」と笑ってしまう。ごめんなさい。
ミシュリューさんの「わし」にもな。そんな年だったの?



私は、ジュリアンさんが好きなので、どうしてもジュリアンさんを見てしまう。
彼は、正義感が強く、義に厚い。真に心のきれいな気持ちの良い人なのだ。
だから、このお芝居は大変楽しい。

・弱いものいじめはするな、強盗もだめだ、人殺しは下の下など、
 どんな境遇であっても、自分の美学を作り、大切にする。
・上に行きたい気持ちは、自分自身の力と努力で。他人を陥れたりはしない。
・人とのつながりを大事にする。仲間思い。
 己を認めてくれた人たちの期待を裏切ることはするまいと、努力を重ねている。
・自分は生まれついてのみなしごだが、二親を亡くしたアナベルの不幸な運命に
 同情している(※)
・彼自身は、生まれついてのみなしご、という不幸は、俺のせいじゃない、といいながら、
 孤児であることを生活の苦しさのせいにせず、現状を受け入れ、
 自分の人生は自分自身の力で切り開くものだ、そこから上っていくんだと、
 芽が出なくても腐らず、あがき続けている。
・いかがわしい店の新しい踊り子と言われ、ふーーんとさほど興味なさそうな視線を送っているのに、
 サビーヌとわかった瞬間、飛び上がりたい衝動と同様を必死に抑えて、
 とてもつらそうな顔で、周りに悟られないようにでも必死に、
 彼女の表情を、そうなったいきさつを追おうとする(見ているこちらが泣きそうになる)。
・深層のお嬢様で恋愛自体はじめて、知識もないアナ・ベルが、
 怖いと思わないように、やさしく気持ちを導く。彼がとても優しく、
 その時は心から大事に愛おしんでくれたと感じたからこそ、アナ・ベルは恨めないのだと思う)
・それまでの自分の生き方と、まったく違う局面にたたされたときも、
 自分の気持ちを偽らず、方向転換できる。

※ジュリアンさんは、自分で納得できないと行動できない人。
 しつこく自分の行く道を阻むジャックを、殺すしかない、と思っても、
 人殺しじゃない、ドブネズミ駆除なんだ、と言い聞かせないと、行動できない。
 決意の表情のまじめさが、痛々しくて美しい。
 アナ・ベルのことも、彼女の背景を知らずに、話し相手になったし、
 シャルドンヌ夫人にけしかけられ、彼女の力を利用できれば、という打算もあったが、
 かわいそうな姪の幸せを思う夫人の言葉に、もっともだと納得し、
 期待に応えたい、応えてみせる、という気持ちも大きかったと思う。

こんなしっかりとした生き方観を持っているのに、悟っているわけでもなく、
純粋な少年のような心を処世術でしっかり守っていた、ピュアピュアぶりも、ツボです。
ジュリアンさんは本当にかわいい。

パリの踊り子衣装、タコ足スカートの中は、人間コンベアになる男(役)ダンサーの
衣装と同じに見えました。統一感があっていいね。



ショーは気持ち良い。55分があっという間。
シーンごとに出演者のこだわりが感じられ、回を重ねるごとに良いものに
なっているように思う。

芝居では顔をゆがめるシーンが多い出演者さんも、ショーでは気持ちよく全開笑顔。
ジェンヌさんは元が美人なので、どんな表情をしても美しいのだが、
笑顔はやはり最も美しいと感じる。眼福。
勘違い目線ももらえて、楽しかった。
かもめのジャンプも高くて、すかっとした。
かもめダンス、覚えたところを自宅でへぼのくせに、まねたくなる衝動を抑えられないほどに
気持ちよさそうで素敵です。

今日やっと、STICKの歌詞が分かった……。


私の勝手な持論。
人の顔は、それまでの人生の蓄積(顔に責任を持て、という言葉でも言われる)、
尻には、近頃の生活が現われ、
声には、以前書いたが、人柄が出る。

尻は実にすごいパーツで、
胸とはちがい異物注入が(加重がかかるので)難しそうだから、ごまかしが効かない。
そもそも男性と女性では骨盤の形が違う。
胸郭にも差はあるのだろうが、
私自身がレントゲン像を男性と間違えられたことがあるので、
骨盤ほどの明確な差はないと思われる。

男女の体つきの最大の違いは、骨盤とそれにつながる太もものラインでしょう。
なので、そこを見れば、染色体レベルで異常がなければ「男の娘」はたいてい分かる。

男役さんは補正でいかに、らしく、見せていくかが、技だと思う。
らしく、が楽しいのであって、そのもの、になっちゃうと、
男性俳優やアイドルで良いじゃんになっちゃって面白くない、と一変態は思う。
きれいなお姉さんが男役をやっている、という、難しさ、
乗り越えられない壁に挑む姿の美しさ、作り物としての美がいいのですよ。

補正しにくい場所に、ちらりと、動きの中で瞬時に現れる女性としてのラインが、
倒錯的で、きらびやかな衣装などに象徴される分かりやすい美に陰影を与え、
より魅力的にしているのではないかと思う(私見)。

ノートルダムの鐘のシーンでの兵士の衣装がわかりやすい。
彼らはひどく乱暴な人たちなのに、悲惨な絵にならないのは、
そこにやわらかさが出ているからじゃないだろうか。

お尻ばっかり見ているわけじゃなくて(仮面ライダーでもそうですよ!
 あまり言われると、サビーヌの言葉じゃないが「恥ずかしいわ」)、
全体の中にあるそのちょっとした違和感が、美が、
演者がすべて女性という宝塚歌劇ゆえの魅力になっているのと思うのです。

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たまり(ょ)

Author:たまり(ょ)
『マイメロ』の柊恵一さん中心感想や、奈良大淀病院事件の傍聴記録を書いていました。

現在は、感想や日記を時々。
スポットライト(好きな人しか目に入らない視野狭窄)状態で、片寄ってます。

何となくの傾向インデックス
・「某Oさん」や「花柄の君さま」などと表記させていただいている声優さんのファンなので御出演作♪
『おねがいマイメロディ』シリーズ(終了)
・『電王』以降のスーパーヒーロータイム
宝塚歌劇感想
・他ドラマなど
・医療破壊に関しては涅槃の境地にいけたらイイナ♪
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