お決まりの日々?

モモの節句でございます。

月全ツ『我が愛(略)』/『ダンス・ロマネスク』

『ダンスロマネスク』は、少人数編成でも良かった。
銀橋のない劇場ゆえの客席を使った演出も、すばらしいと思う。
カジモドの足を引きずる演技が、客席になってよく見えないところは残念だったが。
天にあがっていくという演出もなくなっていたが、その分神々しさが増したようにも思った。

三番手さんのところを誰が埋めるのか。
そのあたりも見所で、大劇とはまた違った作品に仕上がっていた。
タリスマンの娘役がかわいくないなと思えば、また96期(捏造偽証犯罪者集団)からの抜擢だった。がっかり。

歌ウマさんとダンス巧者の抜擢など、大劇よりも良いところもあった。
主演娘役が男役二人、他を従えてのシーンのラストがもりえちゃんとのポーズ。
この二人の身長バランスは完璧だよ、とため息。(『紫子』のでも悔しかった)
ロケットボーイの気張りっぷりがツボ。
主役コンビもさらにブラッシュアップ! 
かもめにリフトでぐーるぐるが!
リフトはうれしい気持ちの高鳴りの表現だと思う。よりすばらしくなっていた。
デュエットダンスの曲がかわり、しっとりと長く、うっとりと魅せてくださった。
これを大劇場でも見たかったなあ。

大劇場でも散々涙をこぼした作品だったが、今日も気持ちよく溢れた。

幕が開いて二日目。そろっていないところも、回数を重ねてさらに良くなっていくと思う。
終着駅、鹿児島ではどんなすばらしい作品になっているのかな。


芝居は、突っ込み選手権でした。

歌はいいよ。
主演さんのラストの絶唱で、あほう!ぽか~~んから、いい作品だったかも?と錯覚させられる瞬間はあったもの。
主演と二番手の対決シーンも今でも見事。これからもっと良くなると思う。

腐っても柴田。(すみません)
大劇場公演が『アルジェの男』でどれだけ良かったと思わされたか。
この公演ではとても通えなかった。

植田作品が、霧矢さんに当てられなかったことをどれだけ幸運と思ったか。
(児玉作品もな) まだタニとキムシンでよかったわ。

昔のものとはいえ、ぷつぷつとシーンも感情もつぎはぎしたように飛んでいく『我が愛』が、
説明台詞だけでつないでいるような『我が愛』が、
大層な賞をもらえるようなものなのか、
(再演のノルさんのはビデオで見たが、そんな変な作品に思えなかったが)
と終演後、不平をもらしていたら、
初演を見た方から、万姫が敵国でいじめにあうシーンがカットされているなど、改変されていたと教わった。
きっと原作はまともで、私の苦手とする作家による手(演出)が加わって、
加わって加わって発酵したのであろう。今となっては影しかない、ベルばら外伝のように。
隣の人は耳につくほどの勢いで鼻をすすって大泣きしていたので、こういう味が合う人もいると思われる。
(幕間休憩で、斜め後ろの方々の突っ込み選手権大会に、加わりたい思いでいっぱいでした)

ちょこっと追記。主観によるあらすじ

 昔、あるところでのお話。
 豊かな国のお嬢様万姫の両親は汚名を着せられ亡くなった。彼女を気に入った武人、秀民は彼女を彼女の家ごとバックアップし、婚約する。
 貧しい隣国が攻めてきて、略奪の限りを尽くす。万姫も浚われ、秀民は復讐を誓う。
 隣国の武人チャムガは奇跡的によい人で、彼自身は万姫との出会いを運命と感じてはいたが、表に出すことなく、自身の境遇を悲しむ万姫に、次の戦争のときに必ず故郷に戻してやると約束をする。
 一年後、チャムガは約束を守るが、万姫は彼のことを恩義からか愛してしまっていた。秀民とのケースと同じなのだろう。
 再会を果たし、彼女の無事を喜ぶ秀民の前で、(私を愛しているなら)戦争をやめて、二人とも失いたくたくないのと寝ぼけたことをかます万姫だが、(チャムガ軍に仲間や親族、知り合いを多々殺されたであろう)秀民は、万姫の悲しみを自分のことのように感じて、彼ができる最大のチャムガ救出作戦を、単独、命がけで遂行する。
 秀民はチャムガの命を救ったが、チャムガは武人としての自分を貫い自害した。
 万姫は、チャムガが死んだことに大いに動揺した。チャムガの最後に残した言葉を、秀民が気を利かせて、彼の真意の言葉に改変したため、万姫も後を追った。
 愛する人と、同じ国に生まれたら友になれたかもしれない優れた武人を失った秀民は、大いに嘆いた。(終)



物語冒頭のバックにあり、主役の秀民と万姫の愛の象徴として使われる花、むくげの描写から
わやくちゃなので、しょっぱなから、はあ?。

『ダン・ロマ』のおまけと思っておけばよい、という心でいたけれど、それで正解。
歌は良いし、棒術はようやった、見事やです。


むくげの花は、円錐を広げたような形に花開き、花びらがセパレートには見えない。
しかし、満開の花々をはりつけたような背景では、桃の花のように開いている。
これをバックに、「花むくげ~」と歌っていても、それがむくげかどうかは明言されていないから
見逃しても、最悪なのは、花の散り方。

むくげの花は、「たたむ」ように花弁を閉じ、ぽとり、と命を終える。
その特徴は、エッセイの題材になるほどであるのに、
舞台上の、二人が愛を誓った、万姫の亡き両親が結婚記念に植えたという(割には小さな)むくげは、
はらはら、はらはら、と花弁の大きな桜のように散るのだ。
花期もおかしいので、特殊な品種なのだと納得させることにした。

同じ言葉を話す、というのに、
敵国女真国の民はカタカナ名で、主演さん側高句麗は漢字表記である。
「貧しい」という女真国にひーひー言っているぐらいの高句麗が、
女真国の戦いの合間に、ヤマトを攻めるといっているのはすごいぜ。
それまで軍師としては有能と思わせられていた秀民の能力に疑問が生じる。
10世紀中ごろですよ。むう。
その話をするために、追い込んだ敵の集団に、大将が単独乗り込むと言う愚行を
行う人なので、ヤマト云々発言も、なるほどと納得させられますがな。

好意的に考えると、
知り合って6ヶ月で(その間出張あり)万姫の人となりをしっかりと理解した秀民が、
(この設定に基づく矛盾については後に説明)、
彼が信じるに値すると判断した(もしくは愛しているゆえに、信じたいと自分に言い聞かせた)
万姫がそんなに好き好きいう相手で、手も付けてないと言うのだからチャムガは好人物に違いない、
同じ武人だから、きっと分かり合えるというロマン(宝塚グランド・ロマンらしい)か
ファンタジー(と書いて妄想)に取り付かれたのだろうが。

女真国の兵士は女子供に容赦しない(どころか・・・)、漁民の前掛けまで奪う奴らで、
彼らの行いのむごたらしさに、秀民が復讐を誓ったほどであったのだが、
彼らをまとめるチャムガが、奇跡的に好人物で、前線に立つ兵士にはその心は届かなくても、
直近の部下に限っては理解されているようでよかったですね。

チャムガが主役補正のような爆上げを受けているので、設定も話も崩れている。
秀民と万姫の関係を、親同士が決めたいいなづけ、もしくは幼馴染にしておき、
彼女がさらわれた敵国で、チャムガと運命の出会いを果たす。
いえぬいえない恋心をお互いに抱くのだが、この世で結ばれることはなかった
悲恋の物語にしておいたほうが、収まるんじゃないかと思わされた。

以下。突っ込みの続き。

宝塚グランド・ロマン
『我が愛は山の彼方に』-伊藤桂一作「落日の悲歌」より- への突っ込み続き。

朴秀民:いい人。天才的戦術家、だけど女心はわからない朴念仁。
 主役のはずなのに、作品内での一年間出番がないという、かわいそうな役どころ。
万姫:自分の心を守ることが第一で、そのために周りを振り回すが、
 それにもよって傷ついて、発作を起こす、思慮の浅い女
チャムガ:浮き上がるほどいい人。女心もわかる人。

月組でまりもちゃんが演じた役は、すべて好きでした。
しかし、この女だけは、往復びんたをかましたい気持ちでいっぱいです。
自分のことばかり考えて、自分が傷つくのは嫌なのと、涙で周囲を振り回し、
人を殺し、不幸にした。

秀民もチャムガも、万姫のお付で一緒にさらわれた女も、万姫のじいも乳母も、
秀民の心を知る元気(正しくは玄喜だが、もりえさんが演じるとさわやかな好青年なのでこれでよし)も、
皆が、万姫に生きてもらうことを願い、それぞれに命を懸ける覚悟で行動しているのに、
この女は、嫌だ嫌だと泣くばかり。
何よりもうっとおしいのは、表では、自分で自分の気持ちをはっきり言うことはなく、
ただ泣くだけで、察してちゃんの無責任ぶりを発揮。
影で、何を言っても許される小間使いにのみ、
「二人を愛してしまったのだから、どちらも私に必要。どちらかを選ぶと私の心は死んでしまうの~~」
と訴える。

秀民の言葉によると、高句麗の相手は、女真国だけでなく、ヤマトもあり、
チャムガによると、女真国の相手は、高句麗だけでなく、モンゴルもある。
女真国にいる間に、「秀民がヤマトとの戦いで死にました」と聞けば、あああ、と泣いても、
エルムチの説得に応じて、女真国の人となり、チャムガの結婚に応じたでしょう。
チャムガが、モンゴルとの戦いに借り出され、命失ったと聞けば、彼女は嘆いても
命を絶つことはない。

二人の(いい)男が、私のために争うなんて~。
私のことを好きといういい人たちなんだから、仲良くしてくれないと、私の心が辛い、
つらいわ~つらいわ~、誰か私の気持ちを察して何とかして~と泣いてばかりでいるなよ。

大人になれよ、万姫。
と某バスケット漫画の眼鏡くんの名せりふがよぎる。

好きでもない男ではない。今は半分かもしれんが、好きな男と結婚すれば、すべて丸く収まるのに、
自分のことしか考えられないバカ女は、周りも彼女の苦しみで振り回して、迷惑な話である。
朴秀民はたとえ彼女がすでに誰かに触れられた後であっても(←私の中ではまだ許せる表現)、自分の中に押し込めて、彼女の傷に覆いをしてくれる好人物だと思うよ、アホだけど。

なにか?
私のことを大切に思うのなら、戦いをやめて兄弟のように暮らしてください、というのであっても、
夫はどちらか一人に決めなあかんのやで?
これからの人生で、また独身の誰かに恩を受けたら、夫候補をふやすんか?

「チャムガの片身の短剣で命絶とうと思ったときに、一瞬でいいから、
 我が主、秀民さまのために生きれるか、考えてください」と短剣を返した
元気(玄喜)のやさしさが、このバカ女には全く通じぬ。

出会いは運命と思った、しかし敵将の婚約者である女を愛してしまったが、
自分が彼女に愛を告げることが彼女を苦しめる、と押し殺し、
彼女の幸せのため、
「万姫は自分はチャムガの妻といっている」と聞かされ知った後も、
愛する彼女を生かすために、「妻ではない」と言い切ったチャムガの思いも、このバカ女には全く通じぬ。

作品中にその影もなかったが、実際のところ、万姫に友人はいなかったろうな。
(秀民にもチャムガにも、理解者はいたがな)

一年ぶりの再会で真っ先に確かめるのが、処女性というお国柄。
あとで、妻=肉体関係と教えてもらったが、
秀民は、戦術には秀でいていても、女心はわからぬバカちんなので、
肉体関係はなくても、心は妻と同じ、と叫んだ女に、
その対象の男が同じ言葉を今際に残したと聞けば、後追いすることもわかってない。

チャムガを激しく慕う彼女の、相手が故人となった今、かなわぬ恋心を成仏させてやりたい、
そこからゆっくりと自分との関係を新しい気持ちで作っていこうという秀民の大きな優しさが裏目に。
心の一部、どころか身体ごと、終わったことにしようね、の恋にささげましたよ、あの女。
秀民は対象が脳足りん女だと言うことを見抜けていなかった、とてもいい人なのだがアホなのか、
もしくは、仕事が忙しすぎて、彼女とゆったり、いろいろな話をする時間がなかったゆえ、期待してしまったのか。
(チャムガは敵国の女である彼女を守るために、自分に同行させているが、 
 秀民は、仕事の合間に彼女の実家に行くという描かれ方。二人の間に問題が起こったエピソードもないので、
 会話も花が綺麗、のようなもので、彼女の内情が出るようなものはなかったのだろうと、
 主演さんファンゆえ、好意的に解釈しておく)

友人が言うには、妻である、つまり他の男との肉体関係があったと言われたら、
秀民との結婚もできないゆえ、死ぬしかないそうだが、
そうであるなら、なおさら「妻だと言った」と嘘を伝え、
何で死んでしまったのだ~~~と絶唱する秀民は救いがたいアホだ。


彼女の心が状況によって変わることを、彼女自身が、女真国の一年で証明している。
それを間近で感じたチャムガは、彼女に生きて欲しかったと、
敵ではあるが実に好人物である秀民ならば、彼女を任せられると
「妻ではない」と否定し、笑顔で死んでいったと思うだけに、残念だ。

チャムガの言葉を正しく伝えていれば・・・(秀民)
あの時、短剣を返さなければ・・・(玄喜)
いや、私が片身と短剣を渡さなければ・・・(故・チャムガ)
俺が、独身のチャムガさまの嫁にと、さらってこなければ・・・(故・イルムチ)


この舞台のすごいところは、女性が三人しか出てこないところ。
女真国は男所帯で、
ヒロイン万姫と、お付のぎゃんぎゃん騒がしい女と、同じくぎゃあぎゃあ騒がしい乳母。

そりゃあ万姫はかわいく見えますよ。
しかし、関係者皆に後悔を残す女、万姫を、私は好きになれない。

目の前で、命がけで救おうとした、万姫の心の人=チャムガ、
そして相手の心は自分になくても、生きて幸せになってほしいと無償の愛をささげた万姫に死なれた
秀民の心の傷はさぞ深かろう。
あの絶唱を聞き、(万姫と違い)心変わりという技をも持たぬ彼は、生涯幸せになれまいと確信した。

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たまり(ょ)

Author:たまり(ょ)
『マイメロ』の柊恵一さん中心感想や、奈良大淀病院事件の傍聴記録を書いていました。

現在は、感想や日記を時々。
スポットライト(好きな人しか目に入らない視野狭窄)状態で、片寄ってます。

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・「某Oさん」や「花柄の君さま」などと表記させていただいている声優さんのファンなので御出演作♪
『おねがいマイメロディ』シリーズ(終了)
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