お決まりの日々?

モモの節句でございます。

月『エドワード8世』(5回目)

今日が5回目になりました。
これだけ見ると、大体の台詞は(間違いがあっても)覚えるなあ。
そして、4回目に続いて同じところで寝てしまいました。短いあのシーン、要るのかなあ?


エドワード8世のここがすごい!(主観)

1)大野先生のきりやん&まりもへの信頼感がすごい

オープニングは1972年。
それから1931年(かそれ以前)に話が飛ぶが、
ウィンザー公(亡霊)とプリンス・チャーミング(36~37歳)の外見上の差は、上着だけ。

そこから物語は順を追って、王冠を捨てたラジオ演説(42歳)まで進んだあと、
同じ衣装で彼が77歳の、冒頭の時間に飛ぶ。

白髪や白ひげや老けメイク、曲がった腰で杖を必要とする姿を見せなくても、
彼の年齢を霧矢大夢なら示せる、大野先生は信頼してスピーディな場面転換に持ち込んだのだと思う。

他から見るとののしりあいにしか見えないと表現される、ディヴィッドとウォリスの「議論」だって、
皇太子時代のウォリスに食って掛かられると間髪入れず返す間と、
冒頭の77歳と75歳の掛け合いは違っていることに気づく。
葬式でのディヴィッドには一瞬受け止める間がある。

ラジオ演説の後、盆が回ればウォリスが、机にラジオ置いた状態で座っているが、
そこでの会話のしっとりぐあいから、少なくても会話を始めた時点で35年の年月が経っていることが分かる。

老けの形を作らなくていい。その時代の二人の気持ち、二人の関係を素直に出せば、
観客に時の流れを自然と感じさせることができる、という大野先生の信頼が見える。

口から先に生まれてきたという言葉が浮かぶほど、
思ったことをすぐに早口でまくし立てるウォリスは、
かなりけたたましい役なのだが、
まりもの声の明るさところころと転がるような口跡のさわやかさで、
騒がしく感じさせない。可愛い笑顔もついてチャーミングに見せている。
自分を利用した夫に嫌気がさし、離婚した彼女だが、打算だけじゃない。
夫のためには、上海で色仕掛けでスパイ活動もするなど献身的であり、
夢見る乙女の部分もしっかりともっている女性だと、きちんと描かれているのがいい。


ところで、麻子さんが霧矢さんにトップになったら孤児の役ばっかり回ってくるよと
談笑していた記憶があるが、
・『紫子』=お姫様、若様の二役
・『スカーレット・ピンパーネル』=英国貴族
・『ジプシー男爵』=孤児だが貴族の生まれ
・『STUDIO54』=孤児だが、高名な記者の息子
・『バラの国の王子』=野獣に変えられた王子
・『アルジェの男』=孤児
・『我が愛は山の彼方に』=国で一番の武将
・『エドワード8世』=王子、王様、公爵
霧矢さんの場合は、明らかな孤児は『アルジェの男』のジュリアンだけで、
新聞記者を除けば、貴族か王族だった。太陽王とか、王様が似合う人だからか?


2)引っかかる言葉
「なぜ、それほどまでに執着を」(ディヴィッド母)
「愛人が沢山」とウォリスは言うが、舞台上に出てくる愛人は、ウォリスを入れて3人なのに、
ディヴィッドのウォリスへの態度が他の沢山の浮名を流した相手とまるで違うことを
「執着」という言葉で後押ししている。
 面倒なことになったらさよなら(マルグリット)、彼の名声を利用したいだけでうんざり(テルマ)と、
愛人関係にあるときは、礼儀を忘れないけれど、気持ちの離れは早い。


「詰めの甘さが命取りなの」 (ウォリス)
 物語は、ウォリスがチャーチルの忠言を聞き入れ、「もううんざりなの」とデイヴィッドに別れを告げて
パリに向かい、「逃げても追って行くぞ」を実行しようとしたデイヴィッドが法律に 阻まれるシーンから、
一気にラジオ演説直前に飛ぶ。
 ウォリスが、「もううんざり」の演技をしても、彼を愛していることは、
三人の男に追い詰められ、自分のせいでディヴィッドが夫の仲間のナチス将校に殺される幻覚に苦しんだ
直後に、彼女を迎えに出たデイヴィッドが凶弾に狙われた事実で後押しされているから分かる。
実際襲ったのはソ連の暗殺者だし、その後、エドワード8世だと結婚できないのなら、
王位を捨てる覚悟はあるよ、国民に聞いてみるね♪ 先にパリに行って待っててね、
のルンルンモードのディヴィッドにウォリスの恐れが見えたとは思えない。

心変わりの演技の「詰めの甘さが命取り」で、
「ああまで言われたら結婚しないといけない」のツンツン表現による状態にになったのね。
その後、何度でも、後悔はあるが、もし人生をやり直せるとしても、ウォリスとの結婚を選ぶ、という
ディヴィッドの言葉を何度でも、彼が死んでしまったとしてももう一度聞きたかった、
「何度でも聞きたいのよ」のデレデレになるところが可愛いし、「それでか」と笑うディヴィッドも優しい。
77歳と75歳、35年の重みをしっとりした空気で表現しているところがすばらしい。


「あなたと同じだ」(ガイ)「失礼ね。あんな勘違い女と一緒にしないで」(ウォリス)
 二度目の夫と離婚して、プリンス・チャーミングと結婚、プリンセスになりたいというマルグリットに、
「冗談でしょ」「ばつ一女性など」と即答する、ディビッドの侍従たち。
 その後にガイに紹介される形で登場したがウォリスで、彼女が離婚歴があり「夫人」=人妻だと紹介した時点で、
私のように「王冠を捨てた恋」のことを知らない人間でも、
トップコンビが演じてるディヴィッドとウォリスの結婚は、「正気の沙汰ではない」と分かる。
親切な構成になっている。


「お届けものです」の“真っ赤な花の鉢植え”
 見返りがあることを約束されて、ディヴィッドの友達ではあるが、愛人のふりをすることを
承諾して自宅に帰ったウォリスが帰宅してすぐ、
ディヴィッドが愛人に贈ることにしているのだろう、彼自慢の鉢植えが届く。
 台詞は「お届けものです」だけなのだが、二人のののしりあいのはじめが、
彼が愛人テルマに送った鉢植えであり、テルマの色とりどりの花ではなく、
情熱の赤一色の鉢植えで、ウォリスが、花にそっと手で触れるところに、
「友達」ではない感情が二人の間に芽生えていることが見える。


3)トップと二番手のやりとりがすごい。
 ガイは、人物相関図を見ても、枠の外にいる人。
 どの人物とも会話することができるし、どんな場面でも、BBCのマイクを片手に乗り込めるだけでなく、
他人の幻想にも介入できる。(『あさきゆめみし』のストーリーテラー「刻の霊」ちゃんは、二番手でない役者が演じていたが、実質二番手のようであったが)
 トップとがっちり組んでいる、二番手ポジションにいるのはチャーチル。
 初日から、それぞれの立ち位置をしっかりと見せ、人物造詣でがっちりと魅せてくれていた彼らだったが、
9日目の昨日、10日目の今日、二人で作る厳しい対立の空間、互いに相手を尊敬している空気がぐぐっと
濃厚になっていた。互いに最大の理解者であると堅く手を握り合う。先に右手を出したのはディビッドで、
彼の愛する王国を任せたぞという気持ちに、私の最大で努力いたしますと握り返すチャーチル。
 出番は多くは無いけれど、こういう役こそ二番手で見たかった。
 ただ、実力的に拮抗していないと、弱いほうが魅力を損なうので、はずされたのかなと思う。
 チャーチル役は、ショーで中央ポジションをとれる組長とも腹芸で戦えないといけないし。
 ガイは無駄にキラキラしていて、今の二番手さんには合っているように見える。
 出番もすごく多い。
 もし、二番手がチャーチルを演じたら、
ガイはプロデューサーの役と進行役(複数)に割り振られたかと思うと、複雑です。
(もし、あさきり時代の月組だったら、チャーチルは二番手に振られたと思うのだ)
『エリザベート』で出番を増やしたルキーニ役、という感じなのが残念。
 三番手さんの銀橋の、大切に思う対象を力不足で守れなかった歌(続:アナベル様ソング)は、
うるっと来たが。トーマスはその後活躍する時間がないのがもったいない。


4)舞台装置がすごい
 ショーにもその傾向があるが、カーテン前の芝居、明らかに場面転換のための場面がなくて、
放送スタジオの上と横の暗幕が引き抜かれ、盆が回ると宮殿にはや代わり、や、
紗をかけた向こうで芝居が続いている、など、緊張感が保たれているのがすごい。
オーシャンズ11のマジックショーと同じように見える仕掛けで、主演さんがベッドの後ろから
登場したり、楽しい。
 これは大劇場(東京宝塚劇場)を知り尽くしている座付き作家ならではの技だ。すばらしい。
(暗くなって回っている盆から、手をつないですばやくはけているウィンザー公老夫妻を見るのが
 マイツボのひとつです)



 今日、冒頭のラジオのシーンで、スイッチを消したウォリスに、ガイが
「ウォリス夫人!」とスイッチを入れるように促す台詞が入ったが、前からあったかな?
彼女は「シンプソン夫人」から離婚して、「ベッシー・ウォリス・ウォーフィールド」になり、
ディヴィッドと正式に結婚してからは、「ウィンザー公爵夫人」になるのではないかと思ったり。
 アルバート公の吃音が、酷くなっていたように思ったのも気のせい? 
喋らないとと意識すると緊張して滑らかに話せないのが症状だと思っていたので、意外だった。
兄が奔放すぎるせいで、いつも緊張を強いられていた、という表現なのかも。次の機会を待つ。

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Author:たまり(ょ)
『マイメロ』の柊恵一さん中心感想や、奈良大淀病院事件の傍聴記録を書いていました。

現在は、感想や日記を時々。
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『おねがいマイメロディ』シリーズ(終了)
・『電王』以降のスーパーヒーロータイム
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・医療破壊に関しては涅槃の境地にいけたらイイナ♪
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