お決まりの日々?

モモの節句でございます。

花『オーシャンズ11』

2月10日の15時公演を観て来ました。

クィーン・ダイアナがパワフルに可愛くて、もう最高!
というのは、一花さまファンゆえなので差し引いても、知った話であるのに飽きさせず面白かった。

星組公演の本筋は、ライナスの成長物語で、陰主題歌が「飛ぶんだ、ライナス!」に見えていて、、
ライナス役の方が新人公演で主演される構造を、再演の花組版でも踏襲していたから、花組も成長物語かと思っていたのだが、色々違った。
星組は一回しか見ておらず、DVDなども見ていないので記憶が定かではないのだが。

花組版は、耳に優しい!
私の耳での星組バージョンでムードに理解していた歌詞が、ダイレクトに伝わるすっきりとした気持ちよさ。

そのせいか、ベネディクトってえぐい事もやっているけど、信念を貫いているすっごい人なんじゃないかと
好感を抱かされてしまう。
テスのことも、アクセサリーだなんて思っていない。
父親がギャンブルで身を持ち崩し、どん底におとされた状態から、
おそらく母親は働きすぎたのと貧苦から身体を壊して死亡、
一攫千金の夢を見させられて金を巻き上げられる側ではなく、反対の「夢を与える側」になろうと死に物狂いで上り詰めた彼の、成功の象徴のような女性がテスなんだろうと思わされた。
それはフィナーレで「愛した日々に偽りはない」と晴れ晴れとした表情で歌い上げたベネディクトの姿で、しっかりと肯定された。
テスとの仲の邪魔をしてくるダニーを排除して何とかやりすごしたい、早く完全な勝利を掴みたいとあせる気持ちが、口を表情をゆがませているけれど、
苦難のうちに死んでしまった母親にしてやれなかったことを、彼の妻となる女性に、彼の新しい家族には、ふんだんに与えたい願いを持っている、愛情豊かな人に見えちゃった。

騙される側なんて真っ平、騙す側に立つことで、彼と母親を苦境に追い込んだ父親に、父親を落とした社会に復讐してやる、とぎらぎらと社会に牙を向けているうちに、騙す快感に魅せられた(精神的)歪みを、望海さんのベネディクトからは感じられなかった。(望海さんが私が結構好きなジェンヌで、その思いでちゃんと見られていないかもしれないが)
幸せになりかたったんだよね、幸せを「テス」という形で具現化して、彼女を幸せに微笑ませることで安心したかったんだよね、となぜかかばいたくなってしまう、そんなベネディクトだった。

ベネディクトが絵に描いたような悪党ではなく、深い哀しさと欠落感を埋めようとしている焦燥を感じさせるまじめ人間に見えたからか、
ダニーにもチャラった感じは受けなかった。

ダニーもまじめ。まじめに妻を愛して、妻を喜ばせたかった。ただ、彼に出来る手段が「詐欺」しかなかった。それだけで生きてきて、ましてや成功に成功を重ねてきた「天才」であったら、他の仕事には鞍替えしにくいだろうし、妻に自分の正体を隠してジョブチェンジしたら、経済的にたちまち行き詰まり、妻の夢をアシストすることも出来ない。
リーダー的な主役は成長する余地がない分、格好良さだけで勝負させられるので結構損だと星組バージョンで思ったのだけど、「蘭トム先生」と普段でも言ってしまうほど、指導者が激ハマリの蘭寿先生、『カサブランカ』でも『誰がため』でも名指導者の存在感で舞台をがっちり締めていた蘭寿先生ですから、半端モンの指導者としてガッチリ嵌っておられました。
ダニーってめっちゃかっこいい役やったんや! 
星組ももちろん格好良かったのですが、花組ではチャラい部分を感じさせない質実剛健な格好良さが、ど真ん中ストレートの剛球でやってきた感じです。
ちゃらい部分はラスティーが持って行ってました。くそ真面目とチャラ男、共通点は惚れた女や仲間に優しいトコ。いいじゃんこのコンビ。

ラスティーは、さすがに上手かった。おしゃれなラスティーもいいかもしれないが、酒場の女に惚れて彼女の家族を守るぞの泥臭さとぴったりマッチとなると、「洗練された・都会的な」より、「田舎モノが気張ってる」泥臭さのほうが似合っているような気がします。
リビングストーンをナンパする、がんばっちゃったラップ調でさらにチャラいラスティーが、この芝居のラスティーの中で一番好きです。

ダイアナは、実に素晴らしかった。
自分のテリトリーを犯そうとする新人を、活き活きと陽気にいびる姿が魅力的だった。
彼女はショー・スターとしての自分に、確固たる自信を持っているから、いびりも陰惨にはならない。
恋人の心変わりに苛立ってはいたが、彼女を代役としか見ていない見る目のない男を鮮やかに見捨て、
スーツケース一つの潔さで、意気揚々と彼女のネクストステージに旅立って行った。
「負け犬」という言葉の対極にある人だと思った。
「恋人が新人歌手に夢中? 私のステージを見たら気の迷いってすぐに分かるわよ、
 そのためにもいいセットが必要、資金頂戴」の前向きさが気持ちいい。
(他の女に心を移している恋人は、資金を出し渋らないだろうと踏んでいるところも格好いい。
 浮気しても取り戻せる魅力が私にはある、そのためには浮気の後ろめたさですら利用してやると、やることなすこと、いちいち決まってる。小股の切れ上がったいい女なのよ)
 爆発的で力強くて、「誰も彼女には逆らえません」というのに納得した。
見ているだけで元気にさせられる人だ。友達になるのなら、絶対にテスより彼女だ。

ダイアナが素晴らしく魅力的だから、オーシャンズ11の計画のために彼女にショーマジックのアイデアをもってくるバシャーの立ち居地も、より活き活きとして見えた。

テスは、よくわからんかった。
もともと比重が少ない役どころな上、比較するのはかわいそうなぐらい、星組のトップ娘役さんの派手さでなりたっていた役だった。苦労しているのが、頑張っているのが分かった。衣装も変えざるを得ない理由があったのだと、苦しい事情を勝手に推測した。

ライナスは本来は花組的ポジションに落ち着くはずだったのだと思った。
私のひいきがかなり入っているが、星組で演じた人は目立つんだよな。
技術的には花組版のほうが上手いのだと思う。安心して見ていられた部分もある。
星組の人は、少なくても当時は歌もマシになったとはいえレベル、ダンスにも思い切りが見られなくて中途半端に、私には見えた。
へたれっぷりやおびえっぷりがライナスにぴったりということもあったかもしれないが、
仕事をやり終え、よくやったと仲間にもそして自分自身が実感できたと表情が変わったのをバーンと、それこそスポットライトが当たったかのように見せられ、星組版の裏主役はライナスだったんだと強く思った。

ソールの演技指導は花組でも日替わりだったようで、
「ロビーでのトリプルアクセルはご遠慮願います」
に、客席はどっと沸いた。この場面、ダニー役の蘭寿さんは回転しながら上手にはけていった。
帰宅したら、SPに続いてFSでも浅田真央さんがトリプルアクセルを成功させていて、実にうれしい一日だった。

フィナーレも、これぞ花男という揃いっぷりを見せられ、
トップさんのイメージも被さったか、浮かんだ言葉は「ストイック」。
押さえようとしても押さえられない個々の個性が、同じ型からにじみ出てきて個々のムードになっている。
(星組は、打ち上げ花火のようでキラキラ楽しい)
下級生にいたるまで、どの台詞も歌詞もきちんと聞こえたのに驚いた。
トップ娘役さんが任でない役で根をつめすぎたためか、3度ほど台詞をかんだのと、
トップコンビが金のりんごを落とした(が自然に拾って次につなげていた)のに、
幕開きから3日目、5回目の若い公演であったことを思い出したぐらいの、素晴らしい完成度に、
きりやんを思い出して懐かしく、胸が詰まった。
フィナーレで銀橋で一花さまと蘭トムが揃ってぱきぱきと踊るシーンは実に格好良く、もっと長く見ていたかった。

その他のマイツボは、それぞれによいへビっぷりだった蘭寿さんとだいもん(大劇前公演からの蛇つながり)、変装したソールのボディガードに扮していた兄弟の髭美形ぶりと(弟は美形髭皇太子も演じていたな)、M入ってるブルーザー。ベネディクトの馬にされても安定感がすごい。

一緒に行った宝塚歌劇ファンではない方が、どの人も男の人に見えた、
男性よりもかっこいいと楽しんでくれていたのも良かった。
一花さまロックオンされている私の横で、蘭寿さんに一本釣りされていた様子。
オペラ愛好家で歌が下手なことに人一倍うるさい方だったので、ドキドキしたが、
「歌もダンスも上手ね、四季よりもずっといいわね」と言われていやはやどうもという気持ちだった。
(前回一緒に見た四季『サウンドオブミュージック』もほめていたので、忘れやすい人なのだということにしておきます)
宝塚歌劇は初めての人にも「あんなにおおきなモノ(エジプト風の被り物)つけてもちっちゃくて、すっごく細い人ですね」とちっちゃい人認識されてしまう彼女が、誰よりも大きく踊る。一花さまのパワーは見る人を幸せにする素晴らしさ。
帰りにキャトルレーヴの上の、出演者写真を見た。蘭トム右隣が一花さま! まっつやめおちゃんと同期なんだから、そうだよな……と妖精のすごさにびっくりしました。いつまでも元気にすごいピンハイヒールで飛び回っていて欲しいです。

「だいもんのモトカノが一花って、年上趣味だったのね」と月組ファンの友人が言っていましたが、
大丈夫です、前公演のヴィクトリア女王としっかりお付き合いされていたように見えました、振られたけどね~☆

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Author:たまり(ょ)
『マイメロ』の柊恵一さん中心感想や、奈良大淀病院事件の傍聴記録を書いていました。

現在は、感想や日記を時々。
スポットライト(好きな人しか目に入らない視野狭窄)状態で、片寄ってます。

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・「某Oさん」や「花柄の君さま」などと表記させていただいている声優さんのファンなので御出演作♪
『おねがいマイメロディ』シリーズ(終了)
・『電王』以降のスーパーヒーロータイム
宝塚歌劇感想
・他ドラマなど
・医療破壊に関しては涅槃の境地にいけたらイイナ♪
リンク先=『麻生太郎オフィシャルサイト』さんスキー♪

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