お決まりの日々?

モモの節句でございます。

ちょこっと『イン・ザ・ヘブン』のことを

イン・ザ・ヘブンイン・ザ・ヘブン
(2013/10/31)
新井 素子

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※作品内容には、ほとんど触れていません。


私の中では、『ファンロード』誌などで「素子姫」と呼ばれていたままの新井素子さんなのだけれど、
素子姫は結婚され、銀婚式も迎えられ、
素子姫の内外で流れた時間は、同じだけ私の中でも過ぎていって、
事実、素子姫の著者近影の写真も少しずつ変わって行くのだけれど、
「あたし」で始まる独特の文体は、新作による記憶を重ねていく私には同じように思えてしまっていた。
しかし、実際、以前の作品を読むと、すごいと思う。
新井素子さんがずっと第一線で活躍し続けている、
著作数の少なさでも新作をじっと待っている首ったけなファンがついている作家さんである理由が
(まとまってから読むライト・ファンの私でも)どごんと響くように感じる。

さて。久しぶりの短編集。
掲載メディアも手段も色々の短編だけど、
重なったテーマやモチーフがあるものが5編。
10編のうちの5編でも、ページ数のせいか、半分という印象はなく、集まっている感の重さに驚く。

あとがきには、東日本大震災直後と、一年後に書かれた短編には共通点があり、
彼女が著作を通じて書きたいメッセージはこういうことだ、と触れられていた。


その二編を含まない、5編に共通していると感じられるもの。

舞台は大体22世紀中ごろ。

子供が欲しくても出来ない、
子供を産みたくても、状況が許さずあきらめざるを得ない。
不妊。不妊先進国。
人口減少。
それによる、もしくは別個の理由による人類滅亡。

それぞれについては、さらっと、何気なく、決まっちゃったことだと、
お話の状況を構成する歴史的事実だからと触れられているようなのだが、
これらをまとめて、今読んで、とても辛かった。

未婚で、彼女よりも若い年代の私でも、
子供を生め、孫を抱かせろプレッシャーはきつかった。
年齢を重ねて、寂しさとともに良かったと思うのは、
「まだまだ大丈夫」と口ではいっても、周囲にはその期待が薄くなったと感じられること。

適齢期にご結婚された彼女には、どれだけのプレッシャーと負担であったことか、と思う。
子供を慈しむ方であることは、彼女の書くものに溢れているから、
お子さんがいらっしゃらないことが、どれだけしんどかったのだろうなあと思う。
彼女はその経験も辛さも涙も飲み込んで、「お話」にしちゃうんだ、作家だから。
それが職業作家なんだ。

ただ、ひたすらすごいと、見上げるように思う。

新井さんに文句があるとすると、作品数のことではなく、
ぬいぐるみさんに関して。
まるっとするっと影響されて、今だそれが溶けていない私は、
『イン・ザ・ヘブン』に収録されている非公開SNSに書かれた日記の、
ぬいさんエピソードにびっくりすることが出来ません。
というより、周りの方々だけでなく、読者のほとんどが、
素子姫のぬいぐるみエピソードには、素子姫ならありえる、必然というか当然というか、
もうそういう次元のモンじゃないか、ワールドだと驚かなくなっていると思います。
素子姫には、ぬいぐるみさんとの付き合い方をもっともっと、もっともっと広めて欲しい。
そうすれば、私も同じような感性の方と、知り合える、かも?(他力本願)

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『マイメロ』の柊恵一さん中心感想や、奈良大淀病院事件の傍聴記録を書いていました。

現在は、感想や日記を時々。
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