お決まりの日々?

モモの節句でございます。

星『ロスグロ』(いいことは書いてません)

星組大劇場公演『The Lost Glory ―美しき幻影― 』/『パッショネイト宝塚!』を観てきました。

一つ前の公演、雪組『一夢庵風流記 前田慶次』は魅力的な登場人物(馬も!)が、他の登場人物を素敵に魅せ、
またその人物が他の人を魅力的に、とドミノ倒しのように展開していく、とても面白い公演でした。
大野先生ありがとうありがとう! 笑顔のえりたんで劇場を満たしてくれてありがとう。
三回見ました。

東京ではさらに暴れる松風を、慶次が楽しく乗りこなし、ということはおバカちゃんとの掛け合いも
ますます面白く、そして悪役はさらに大きくなっているのでは期待させられ、
東京でも観たいけれど、チケットが無いんだよね。
ショーも評判が良いようで、私の好きなツボ場面もあるけれど、長い時間観られる芝居のほうが好きという
しあわせ公演でした。(今日はえりたんのお誕生日、はぴばー)


今日観た芝居は星組『ロスグロ』。
サブタイトルの「美しい幻影」とは何か、見終わってイロイロ考えた今もさっぱりわかりません。
『前田慶次』の重太夫のおバカは微笑ましい、愛されるバカだったけれど、
『ロスグロ』のバカは、見た目はいいだろうけど、吹けば飛ぶようなアホだと私は思った。
 『ロス黒』と変換されたが、確かにイヴァーノの肌の色は黒め。イタリア系なのに? 
妾の踊り子という母親の肌の色を受け継いだのか?
見た目の色合いは黒いのに、黒さに必要な頭が足りていないという描かれ方だった。
演者には文句は無い。よくもまあ、こんな感情が薄っぺらい役を、素敵に見せるものかと
彼女のトップスター力に感激する。(『サンテクジュベリ』の主演さんも素晴らしかった)

対比を織り込んでいるぐらいだから、脚本家はこのような人物を意図して描いたと思う。
そして「人間は弱い」と教えてあげられる私(=演出家)って、アッパーな人間よねと荒い鼻息が後ろからかかるような
不快さがあった。
彼を信頼する理由も無いのに、ころっとだまされるあの人が、さらに頭がかわいそうな人に見えたのだが、
演者のファンの方が喜んでいるようなので、彼女の場合はおいしいのか?

時間がぎりぎりなので、イロイロをちょこっとだけ以下に。
時間ができたら、ショーのことも含め続きを書くかもしれません。

『ロスグロ』
 グロテスク、の略では決してないはずだが、グロテスクのほうがしっくり来る。
(なぜかラストと思い込んでいて、ラストはグロテスクだなーと思っていたことを白状します)

 説教くさい。
 だれもがすごいという大物を出し抜けるオレってスゲエの、万能感にあふれ、己を客観視できない男の
酔っ払いぶり(素面である)が過ぎて、アホにしかみえない。
 これを演じるのが、6年目の堂々たるトップスター様。トップスター力で見た目はさすがで素晴らしく、だまされたい気持ちに瞬間なるのだが、中二病についていけずに醒めてしまう。
 結局彼は中二病をこじらせて死ぬのだが、このアホの策略どおりに踊っている世界が、面々が、オール頭のかわいそうな子たちに見える。酒と女に逃避する癖があると説明があるカーティスは、何が起こっているんだと状況をつめて一つ一つイヴァーノに迫っていくので、まともな頭の持ち主に見える。
 オットーがイヴァーノにだまされたのは、似たような境遇にある彼にシンパシーを覚え、何としても後継者にと望み
行動し続けているほどの愛情と全幅の信頼を置いていたからと説明が(台詞で)ある。カーティスが疑いをもてたのは上流階級のさらに上層に属するカーティスとオットーでは目の高さが違うからだとわかり、階級による区別がくっきり、残酷だ。
 フツーに考えたら、与えられた「社長」の重圧に負けて、酒と女に溺れているおぼっちゃまカーティスに、異国で自ら困難に飛び込み、その中から人間関係と信頼を築きつなぎ、大胆に成功をつかんできた胆力あるオットーが劣るはずが無いのだから。
 イヴァーノは、階級階級と口では言うのに、客観視ができていないアホの子に見えた。階級差別(区別)が酷い状況で、彼の生まれ育ちなら、彼が今着ているようなスーツを着ることができ、一存で大金を動かせる立場は、どんなに才能があっても望めない。イヴァーノはオットーが彼の才能を利用したと見苦しくわめき続けたが、イヴァーノ自身が「オットーが信頼している部下」という立場を利用してのし上がってき、その立場にある力でもって策略を成功させた事実は、彼の目には映らない。
 どんなに才能があろうとも、生まれがものをいうこの時代では、“伝説の”の冠がつくぐらいであることは、ウォールストリートを掌握しているといわれるほどの力がある少年が、“伝説”の「靴磨き」としか扱われない、彼の存在と現実が示している。

 イヴァーノはオットーに出会い、思わぬ援助を得た、オットーに引き上げてもらえなかったら、今の彼は無い。
 有力者に引き上げてもらった人物は、他にも劇中に登場する。
 オットーは、ライマンへの感謝を忘れなかった。
 サムは、オットーへの感謝を忘れなかった。
 そして彼らは、感謝の対象が苦しむときは自分のこととして苦しんだが、おおむね心は平安である。
 しかし、イヴァーノは、オットーへの恩を忘れて、てめえ勝手に怨んだ。裏切られた裏切られたと繰り返し、心は荒れ狂っている。
 彼が何度も口に上らせた、使い古されたご高説「人は自分の見たいもの(聞きたいもの、信じたいこと)しか見ない(聞こうとしない、信じない)」どおりである。
 対になる言葉はディアナの「傷つくことを恐れなければ、信じることができる。信じなければ、何も得ることができない」というものだったと思うけれど、二回出てきたかな、単発だったかぐらいにしか記憶に残らない。。

 オットーの妻、ディアナは、「もっとあなたの話を聞かせて」と夫のことを知りたいと願い、苦しむ彼の再スタートに、
彼が最初のスタートのときにした行動、自由の女神のスケッチを、儀式のように彼女の自身の手で再現し、それを彼に手渡すことで、一緒には行けないけれど、あなたと心はともにある、あなたの見ているものを私も見たいのだと示した。
 イヴァーノは、オットーが彼が願った会社社長に選んでくれなかった、と怒り、オットーの立場で考えることもせず、自分の中にある考えだけで彼の真意を決め付け、「裏切り者には死を」と彼の社会的滅亡と、家庭の破壊をたくらんだ。
 浅くて最低。←トップスター様の演じる役に対する評価じゃないぞ、演出家め(怒)
 カーティスの調べでイヴァーノの真意を知ったオットーは、イヴァーノの気持ちがわからなかった過去の自分の愚かさに腹を立てたといったが、私には頭の残念な子を憐れんでいる目に見えた。
 ああ、そして、そんなイヴァーノのアホ車にころっとのせられてしまったロナルドのいたたまれなさってば……。弱肉強食おバカ最下層かい?
 重荷に思った「社長」だけれど、苦境に立たされたら自分が何とかしないといけないと責任感とやる気が湧いてきた、
この仕事に愛着があるというようことを照れ笑いをしながら述べ、協力を仰いで、真実に近づいていくカーティスの成長ップリとの対比が残酷。ロナルドはディアナが高校生だったときの家庭教師、カーティスはディアナの遠縁の親戚で幼馴染だから、ロナルドとカーティスはそれなりに年齢差があるはずなのに。ファージョンのとき、主演さんに対する愛を脚本家から私は感じる事ができなかったことを思い出して、そのときの気持ちに巻き込まれそうになる

<よかったところ>
・20歳下の妻、という設定がリアル。
 親子ほど離れていたら、新鮮ではあるが、齟齬をきたしやすいだろうなあ。
 ラブシーンは無かったけれど、別の世界を生きてきた互いに強く引かれ、愛しているのが伝わってきました。
・苦悩するオットーに、年齢の重みがある。
・トップさんと二番手が同じ側なのが新鮮。
・トップさんvs三番手もあまり無かったような??

<よくなかったところ>
・ラヴシーンが行方不明、宝塚歌劇なのに!
 (入籍した日の船上パーティで、手をつないでベッドルームのドアに手を掛けるところぐらい?)
・ロマンティックも行方不明、宝塚歌劇なのに!!

<どうでもいい>
・演出家こだわりのペットボトル
 危惧したよりは安っぽさは少なく、経費が安上がりでいいのかもしれないが、「前田慶次」の桜のシーンを見ちゃった後なので見劣りがした。

<印象に残ったシーン>
・轟さんの苦悩の表情に刻まれるうねるような皺
・ねねさんの赤いスリップ(下着)
・レオンくんのたばこの煙ぷっはー
・銀橋に転がる紅さんの丸尻
・真風氏のセンター分けと肉布団の厚さ
・少年真琴ちゃん。(『ルパン』のたまきちとの差……)
最初のは、おおっと思ったが、他のは見たいとは思わない。
いい席で見せてもらえたので(感謝!)、私は一回でいいかな。
ショーの蹴り合い1on1は、リピートしたいところではあるが。
銀橋でずらっとスターさんが並んだとき、ウィンクまで飛ばしてくれたのは、本日のお誕生日さまの星組男役さんだと思われます。

特殊な劇団なのだから、宝塚歌劇でしかできないもので魅せて欲しい。
平日に立ち見が、退団公演でもないのにでているぐらいなのに、そしてそれだけの旬がある組なのにもったいないわー。

以上、歌劇団になんのしがらみもない、一個人の主観でした。

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Author:たまり(ょ)
『マイメロ』の柊恵一さん中心感想や、奈良大淀病院事件の傍聴記録を書いていました。

現在は、感想や日記を時々。
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