お決まりの日々?

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宙『エリザベート』 二回目

役代わりがある、今宝塚大劇場で上演中の、宙組『エリザベート』。
二回目は、Aパターン、澄輝さんのルドルフを見ました。
(8月18日 11時公演)

テーマは、「魂の救済」,
二度目の宙『エリザベート』の昇天シーンが終わって、フィナーレ前の幕が下りたときに思った。
このように感じたのは、『エリザベート』を舞台で映像で見て、初めてかもしれない。

エリザベートは、そう感じるに十分すぎるほどに繊細で、運命に傷つき苦しんでいた。
もし彼女がそばにいたら、手を差し出したくなるだろう。そんな痛々しい切なさの塊だった。
そしてこのトートは、夢見がちな少女、エリザベートが作り出した空想の産物だと納得した。

トートは、少女の妄想と納得させられる造形、少女マンガのヒロインの恋する相手だった。
群を抜いた美形で、一つ一つのポーズがいちいち絵になる(描かれる)。なぜこの完璧王子が
(一昔前の)少女マンガの主人公にありがちな、ドジっ子に一目ぼれするのだと疑問を抱かせるほど、
少女時代のシシィとトートの出会いは、パーフェクトに少女マンガだった。

妄想から生まれた存在に人格が生まれる。
エリザベートの美は、彼の想像を超えて進化し、彼の余裕を奪ってしまう。

エーアン、エリザベート!

このトートはシシィに無理強いをしないから好き。
ルドルフを失ったシシィを腕に抱き、本懐を遂げようとするも、
キスをしようとする彼に彼女が無反応、受け入れようとしないことに、
「まだ、私を、愛してはいない」と突き放す。
無理やりことを進めると彼女を傷つけてしまうと、恐れているかのようだ。
宙エリザ初演のトートは、私には暴力的に映って、怖かった。
今回のトートは、安心できる。

彼女の苦しみを知れば、これ以上傷つけたくないと、手を差し伸べたくなる。
だから、フランツも、彼女の旅先に先回りするよね、と、フランツの気持ちまでわかる気持ちになる。

今回の『エリザベート』の話の中心は、しっかりエリザベートで、
その中心が、細かいところまで立体的に奥行き深く作りこまれている。
感情の細かいゆれまでが丁寧に表現されている。
重心がしっかりぶれないから、彼女の周りにいる人物像もはっきりしてくるし、
芝居とは、相手があってのことだから、ぶれない相手だと、対する感情もしっかり伝わってくる。
結果、すこんと心に入ってきて、刻み込まれる。

ゾフィーやフランツに対する行動も、わがままではなく、このままでは自分の魂は死んでしまうからと、
どれだけの勇気を振り絞ってのことか、伝わってくる。
みりおんの静かな自然な演技が、見ている私に浸透してくるから、
舞台の上のことと切り分けられなくなってくる。他人事ではなく、私の知人、親しい友人の苦しみを
傍で感じているような気もしになってくる。
それは、揺らぐ気持ち、死に対する恐れと甘さが、彼女の中で重なっていくるひだまで、
丁寧に繊細に少女時代から積み重ねられているから、
彼女の行動とわがままとはとても思えない。
生きていれば何とかなるかもしれない、だからあきらめない、と細い光に希望をつないで、
日々あがいているように見えるから。よく頑張っているよ、と手を握れるなら励ましたい。

今回も彼女の歌で泣きました。4回は泣いた。
歌は、「うったえる」。魂の叫びなんだと、しみじみ感じます。
実にすばらしい、歌い手であり、役者だと思います。

そしてやさしさとノブリスオブリージュがあふれ出ている皇帝フランツは、
どの歌も歌詞がわかり、そしてすばらしく美しかったです。お着替えが大変だと聞いてしまって、
今かー、と余計なことを考えた瞬間もありましたが。

王族の皆様、美形ですばらしい!
Aパターンのルドルフも、シシィの息子だわと納得できる、細やかな役作りで、
「僕はママの鏡」という言葉がはまっていた。
ルドルフのハンガリー戴冠式妄想で、母と息子、ではなく、お似合いのカップルに見え、
二人の男が彼女の愛を争うややこしい状況に、参戦しないでーとあせりました。

コーラスも、初めて歌詞を認識できたところもあり、大満足の公演でした。

「女狐」「マザコン皇帝」
劇中での批判に、違うよ、と弁論したくなったのも新鮮な感じ。
フランツは「良き皇帝」になりたいと、努力を重ねている。彼にとっての成功モデルが、
「宮廷でただ一人の男」と言われた、しっかりものの君主、「皇太后ゾフィ」、彼の母なだけであることが、
「一人の母親」に判断を下すシーンで分る。
成功モデルから学ぶ、経営者なら誰でもやっていること。その対象が「母親」だっただけ。
だから彼は、優柔不断なのではなく、
成功者の母がやってきたこと、皇帝としてよい評判を得ている自分を作った母の教育が素晴らしいと、
尊敬の念を抱いており、それが本当に、若い何も知らない彼の新妻の役に立つと確信している。
だから、シシィの「見捨てるのね」に虚を付かれた表情になる。
彼はシシィを愛して、彼の全部で彼女がハプスブルグ家の一員として、優れた王妃になって欲しいと願っている。
ほんんっと、いい人なんですよねえ。彼が忙しすぎなければ、夫婦の会話も、もっとできただろうし。

「女狐」と二回もシシィは言われるが、エリザベートに「してやったり」という表情はない。
一回目。夫がハンガリーの件で困っていて、「君の美貌が必要」と助けを求めてきた。
彼女が夫に出した条件、子供を姑から取り返す、は母を崇拝する彼にとっては難しいことであったのに、
やり遂げてくれた夫のため、考えに考えて出てきたのが、ハンガリー国旗をドレスで表現する、案で。
ハンガリー国民の熱狂に、シシィは「してやったり」という得意げな表情ではなく、
ちょっと役に立てばという気持ちだったのに、巻き起こった大歓声に戸惑っている、
身のおき場所に困っているように見えた。彼女はこの成功で自信と、そして、
「美貌」という彼女の武器は、劣化が必須で、失ったらどうやっていけばいいのかと、
損なうことへの恐れをぐっと深めたと感じた。
二回目。
彼女は、宮廷の実権を握ろうと、フランツを彼女の肉体的魅力で絡めとったわけじゃない。
彼女が死ななくていいようにあがいた結果、夫が皇帝だったから、こんな展開になっただけだと、
気に入らない存在に、嫌な呼び名をつける人たちを、つまらない人たちだなと一瞬、
でも彼らも、必死に、今あるハプスブルグ家を存続させようと頑張っているのだからと、
そんなこと考えてごめんなさいと思った。



我が家の妄想人格。
(寝室の)扉を開けておくれの歌は、前回観劇時から、わが部屋でもやっているのですが、
♪扉を、開けておくれ~
ぬいぐるみの球磨子ちゃんは、すぐに心をオープンしてくださるので、後が続きません。
彼女を両腕で抱き、フランツは可愛そうだなあと思っている今日この頃です。

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Author:たまり(ょ)
『マイメロ』の柊恵一さん中心感想や、奈良大淀病院事件の傍聴記録を書いていました。

現在は、感想や日記を時々。
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『おねがいマイメロディ』シリーズ(終了)
・『電王』以降のスーパーヒーロータイム
宝塚歌劇感想
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